生地 雅之

2021 24 May

ニトリの外食産業参入(みんなのグリル)

3月18日にニトリ梅島ショッピングセンターにOPENしましたニトリの外食(みんなのグリル)第一号店を、4月19日にリサーチしてきました。また、4月27日ニトリ相模原モールにOPENしました第二号店も5月16日にリサーチしてきました。どちらもメインの館外の戸建ての単体(郊外の幸楽苑のような)ですが、ファッションの参入(N+)と異なり、成功の予感がします。N+はMDがどうしようもなく、小職には近々には撤退しそうに映りますが、この外食は強みが見えます。

 

それはコスパです。200円の料理から始まり、500円、990円等の安価な料理が目白押しです。要は後発であり、何かの強みを見せないと新規参入は弾き飛ばされるのですから、ファッションの何の特徴もないN+に比べ、コスパという強みに特化した参入は可能性を秘めています。同行者とステーキ990円、ハンバーグ700円が500円の値下げされており、チキングラタン500円の3点をシェアして食べてきました。中々のモノです。

 

問題は継続できるか否かなのです。このコスパが継続できれば一つのエポックメイキングになりえると思われますが、息切れすればそこで止まるのです。何も特徴がないのであれば、安いという特化はどの業態でも強み(武器)です。百貨店の外商顧客でさえ、ラグジュアリーブランド商品を購入される時でさえ、割引率の高い外商マン(勿論、顧客ニーズを把握している事が前提ですが)になびくのです。

 

ファッションはターゲットを明確にしたのでしょうが、先行の衣料品に勝つには何かしらの特徴がなければ、後発で成功はあり得ません。この失敗は企画の依頼先(衣料品を携わった程度に見える素人)がNGなのでしょう。ユニクロも衣料品業界では後発ですが、コスパから入り、品質の高質化・安定供給を身に着け、ここまでのし上がってきたのです。

 

リビングで成功したから、何でも成功すると思っていたのなら、ファッションで大きな間違いで火傷したのでしょう。しかし、ただ失敗しているだけではなかったのです。この食事業ではビジネスの基本に戻り、新規参入のあり方を見直したように見受けられます。ユニクロでさえ野菜では失敗をしています。、しかし、「業界の常識は非常識」と見る、「出来る経営者」は転んでもただでは起きません。

 

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

 

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

弊社へのご連絡は、HOME-PAGEのお問合わせより、お願いします。