マサ 佐藤

2018 29 Jun

MD=商品≧算数??

★ファッションビジネスに数字はつきものだ。

ファッションビジネス。敷いては品揃え計画・MDにおいては、商品を作り、仕入をし、その商品を売るという行為には必ず数字が付きまといます。どんなに商品が売れても、そのことで儲けを得られなければ、そのことは商売として成立しません。

 

MD(マーチャンダイジング)には、商品面のこと。数字面のこと。この両面のことがあります。

例えば、おにぎりを作るにも?どこのコメを使うか?塩加減は?大きさは?のりの種類は?という商品面。そして、その皆で考え味を決めたおにぎりを何円で売るか??何個売るか??1個あたりどのくらいの粗利益が確保できるのか?等という数字面両方のことが存在します。

 

つまり、MDにおいて商品面と数字面は車の両輪であり、どちらも欠かすことのできないこということになります。

 

★アパレル小売業は数字面に疎い?と言われる?

元来、アパレル小売業はMDのこと商品面のことは凄く一生懸命仕事をするが、数字面は「ざる勘定」「適当」等と言われてきた業界です。流石に上場するような大手ともなると数字面も一生懸命。いや商品以上に一生懸命の組織もあることでしょう。そのことで数字面には強いけれども、自社の商品には興味のかけらもない人が出世しがちです。

 

ですが、その他多くのこの業界の組織は未だに数字面に弱い?ということも事実です。

そして、そのことが在庫が多く残る要因ともなり、厳しいと言われる業界で生き残るのも難しいご時世になってきました。

 

では、ここで読者の皆さんにお尋ねしますが。MDにおいて、商品。数字。どちらも間違いなく大事なのですが、究極どちらかしか選べないとしたら?どちらが大事だと思いますか??

★どんなに数値計画・管理がしっかりしていても...。

上記の答えは言うまでもなく商品です。

車の両輪である「商品」と「数字」において、「商品」だけでの方輪走行で車を走らせることは可能でも「数字」だけでは車は走りません。

 

事実は私は今のような知識がないままにMDを名乗り、商品系の仕事ばかりをしていましたし、数量決定なども勘で行っていましたが、それでもよく売れていました。この業界には私と同じ経験をした人が多くいる筈ですし、組織によっては未だにそのことだけで売れている組織も多くある筈です。

 

商品がお客様から支持されれば、どんな数字計画・管理が適当でも売上を伸ばし、利益を上げることができますが、銀行員以上に立派な数字計画。数字管理をしても商品が誰もほしくならないようなク〇商品ならば、商売として成り立つはずもないということです。

 

★数字は商品をより良くするための最良のツール?

しかしながら、上記のようなことを言うと。「やっぱり、商品さえ売れれば数字なんて後付けでいいだろ!」「数字は経理が見ておけばよい!」なんて言う旧態依然とした考えの方が開き直ります。

 

確かに商品さえ良ければ売ることは可能です。そして、商品がお客様の支持され続けるよう日々努力を怠ってはいけません。

しかし、同時に数字のとこをしっかりしておくことも大事。特に商品をよりお客様に支持されるようになるためのツールということも知っておかねばなりません。

「商品」だけの方輪走行では、バランスの悪い走りになり長く車を走らせることはできないのです。

 

例えば、商品が売れなくなり売上が下がってくると、何故商品が売れなくなったのか?ということが必ずどこかに数字として隠れています。そして、そのことを分析等で必ず「気づく」ようにしておかねばなりません。

 

また、この業界は仕入原価率を下げることが、MD・バイヤーの仕事の目的の一つ。と勘違いしている人が多いようですが、仕入原価率を下げるという行為は、粗利益高をより多く獲得するための手段でしかありません。仕入原価率を抑えることで商品クオリティに影響を与え、結果大幅なセールでしか商品が売れないのあれば、粗利率の低下で結果は本末転倒なものとなってしまいます。

仕入原価率と粗利率のバランスを考える。そのことをお客様ありき、商品ありきで考えるのも、MDにとって大事なことです。でないと、ブランド・ショップ価値は下がりGAPのような状態となりかねません。

 

MDにおいて「商品」と「数字」は車の両輪です。ですが、商品がお客様に支持されないとMDなんて成り立たないというのも事実です。だからこそ、数字という側面が、お客様に支持される商品を作る・仕入れるためのツールとして有効活用ができるように、この業界も今一度MDにおける「数字」面の在り方を見直すきっかけにこのブログがなれば幸いです。

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