マサ 佐藤

2018 04 Dec

販売終了日?くらいはきめておこうよ

★この業界に52週MDは不必要??

私はこの業界に52週MDが必要であると全く思っていません。(かつてはそれが必要と勘違いしていた時期があった)それは以前このブログでも記載しましたが、お客様が毎週同じ店で来店し、購入至る筈なんてものは殆どありえません。結局その言葉だけを頼りにそのような事を実行しても、肝心の売上が増えることはなく、仕事と作業がばかりが増え、店頭スタッフの疲弊をもたらします。

本当に必要があるとしたら、それは52週分析です。いや分析は365日でも行うに越したことはありません。また、日々変わる気候に対応するため、フレキシブルに新商品を投入できる準備は必要です。

 

★商品には賞味期限がある??

服は気温によって売れるものが大きく違ってきます。当然ながら、いつも同じ商品を売っていれば顧客に飽きられてしまいます。よって一定の期間で店頭に新商品を投入することが必須となります。ということは??商品の販売期間は予め設定しておいた方が良いということになります。これは、ある意味食料品の賞味期限(これはこれで問題があるが..。)と同じということが言えるかもしれません。

 

しかしながら、現状のこの業界では、商品自体に販売期間を設定していることが少ないというのが現状です。なんとなくクリスタル的な感覚がまかり通っていると言えます。

 

またシーズンコードは7つや8つもあるのに、シーズンコードが形だけのもので、意味をなしてない組織もこれも多くあります。最低限シーズンコードを設定するならば、販売期間等の紐づけ・定義を行うべきです。更にたちの悪いのが定番品です。このことは、MDの格好の言い訳の材料になります。例え在庫を残しても「定番品だから来年も売れる~」という根拠のない自信ばかりがあると、その組織は間違いなく在庫過多に陥ります。

★店頭の鮮度を言う前に...。販売期間・終了日を考えよ!

話は戻り。何故この業界で52週MDなる言葉が先行してまうのか?これは、「店頭に鮮度がないと売れない??」という勝手な先入観からきています。​レディース衣料を中心に鮮度を全面に否定するわけでもありませんし、そのブランド・ショップのスタイルによっては、鮮度が活きるケースも多々あります。

 

要はそれを感覚だけでなく、根拠をもって数値でも考えなさい!ということです。

 

私は店頭勤務が長かったですが、かつてこんな光景を目にしました。

新商品の入荷がなく、店が変化していなかないと「これでは売れないのでは...?」という強迫観念に駆られる。そして、店頭スタッフは本部にそのことを報告すると、本部も不安に駆られ、商品の投入item数が増やしにかかります。しかしながら、先述したようにそのことは失敗する。そして「あのとき、店の子が言ったから~」というMD・バイヤー言い訳の材料になりますし、責任を販売側に転嫁する本部の人間はこの業界に多く存在します。そのような本部・MD・バイヤー等は即刻その職を辞した方がいいでしょう。

 

このようにならないためには、販売期間の設定はある意味。そのブランド・ショップの特徴であるということを知るべきです。

 

大袈裟にそのことを説明すると。

(例)年間1億円の売上の店の標準展開アイテム数が100でちょうどいいブランド・ショップで販売期間を2週間の14日設定した場合。

 

100(アイテム)×(365日÷14)≒2,600アイテム

 

​商品アイテム数が必要なるということです。このことのメリットは、当然店頭は常に新商品が入荷し鮮度が保たれます。デメリットは1アイテム辺りの売上金額が38,000円程度ということになり、売れ筋は一瞬にして店頭から消えますが、売れ残りは小さく・広く積みあがる。また、常にSKU等がバラバラに見えるお客様からみたら、買いづらい店になりかねません。

 

大事なのは、販売期間を調べることで自分たちの組織の癖を知るということ。そして、自分たちの組織ができる「お客様を喜ばさせる」を販売期間・終了日を設定せよ。ということです。それができず、いつまでも感覚や「人から言われたことを鵜呑みにし、まんま実行する。」そんな時代ではこのご時世生き残っていくのは難しいと言わざるを得ません。

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