山中 健

2021 30 Jun

ダブレットが青山商事と ビューティフルピープルはワコールと

先週末の東京でのプチファッションウィーク。金曜日は「ビューティフルピープル」土曜日は「テンダーパーソン」日曜日「ダブレット」のショーに行ってきました。ショーの詳細はアパレルウェブに上がっているコレクションレポートを是非ご参照ください。

ここでは、気鋭のデザイナーが日本の大手小売業、アパレルとコラボしたことについて書きたいと思います。「ダブレット」が「青山商事」と、「ビューティフルピープル」は「ワコール」とコラボしたのです。これまでもコラボはありました。というよりコラボ流行りですよね。コラボは、非ファッションのメーカーやスポーツブランドがデザイナーのクリエーションにより、高感度や若い客層を取り入れたいというものでしたが、今回はそれとは違うように感じます。

写真:「ビューティフルピープル」2022スプリングコレクション

ユニセックスでワンサイズなインナーを「ワコールメン」とコラボした「ビューティフルピープル」の例は、これまでやり方の進化系と言えますが、「ダブレット」はまるで違います。コロナ禍によって、販売機会を失った青山商事のビジネススーツを「ダブレット」の井野デザイナーがリメイク。解体し、再構築したということなのでリフォーメーションという言葉の方がふさわしいかもしれません。ショーで見たのは、スーパービッグなジャケットを着た女性モデルのルックと、ノースリーブジャケットに変換したパンキッシュなルックでした。まさかあれが「青山商事」のスーツだとはショーの最中には思いませんでした。そして、これはちゃんと商品化して量産するそうです。

今回の取り組みは井野さん側からアプローチしたそう。「青山商事」の何万着という販売数を補うことは難しいでしょうが、その発想と行動力が素晴らしいと思います。

 

写真:「ダブレット」2022春夏コレクション

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