生地 雅之
ららぽーと新三郷の赤ちゃん本舗
12月初旬に掲店に行ってきました。
セブン&アイグループの赤ちゃん本舗が新しい売場を作ったと聞いたので、見てきました。作りはアルペンアウトドア―のコピーそのもので、柱巻と壁面を活用して、おへや、おくりもの、マタニティ&ママ、おふろ、トイレ、ベビーケア、お食事等のコーナーに区分し、目的軸に商品を分けて見やすくしているのです。勿論今までと異なり、ベビーカーが2台すれ違える程に通路幅も広く、見やすい売場に変更させているのです。
この館は駅からの入口近くにあったイトーヨーカドーの食品館が撤退し、赤ちゃん本舗としての自らの集客をしないと生き残れない状況になっています。一等地にある食品中心の店まで撤退することは既にイトーヨーカドーは消滅することを腹に決めたように見えます。ヨーク等を中心に食をベースに生き残るどころかそれまで難しく見えます。GMSの商材(特に食中心)で生活している人が多く存在しているのは紛れもない事実なのです。
GMSは衣食住があり、衣住が大したことはなくても、一つ一つを切り離しての集客は難しいものです。一つ一つの個別の見直しが欠けているのです。自分で再生できなければ他人依存でも良いのですが、依存する人間を見抜ける目があるのかが疑問です。出来ないから辞めるも一つの方法ですが、企業の存続迄危ういのは問題です。これからの継続を意識して、それを見抜く目を持った人を育て上げることが大きな課題なのです。
当面はその人材を見抜く目を持った人の育成が先で、その後自前で新規事業を実践すべきなのです。三現主義(現場・現実・現物主義)であり、過去の本田宗一郎氏の現在バージョンが必要不可欠なのです。上記赤ちゃん本舗の売場構築は衣料品(特に子供関連)には斬新であり、アルペンの売場のパクリであろうとも何の問題もないのです。他社(他者)の良い所を真似するのは当然なのですから。
今までの経営は殆ど他社のもの真似であり、自分で開発した手法などは殆ど皆無なのです。新規事業とは自社が或いは業界として初であり、他業界(他社)では既にやっている事も多いのが実例です。それを新規新規ともて囃し、ファッション業界では新ブランドが新業態や新規事業と表現されていることも勘違いの原因でしょう。
「見て判らないなら、聞いても判らない」を軸に、見た目での差別化ができているのでしょうかお客様に企画マンや経営者が自ら一々このブランドの意義を説明できないので。
建前論が素晴らしくても、実践できなければ無意味なのです。よって、実践できることが最低限最優先されるべきなのです。「当たり前の事を当たり前に実践することがどれだけ難しいのか?」これが出来る人こそ経営者であり、二ディックの永守さんやFRの柳井さんもその一人なのでしょう。結果を出すためには「嘘つき」になり、時折本音が出るので、TOPはトラブルメーカーになっているのです。(意志があるから)
彼らの共通項は「現場主義」であり、TOPの考え方の指示待ちではなく、自ら考えるべきという事なのです。
しかし、カリスマTOPの枠をはみ出してもいなく、元FRの取締役が元TOPの了解のもと、FRがカリスマTOPではなく、現場自ら考えて実行に移せているという趣旨の本を出しているようですが、この事自体がTOPがカリスマであることを物語っています。
また、現在のユニクロとGUのTOPもFRのカリスマTOPの上をいく事もなく、 はみ出さないのです。言われたままであり、過去の沢田さんや玉塚さん同様なのです。そう簡単はカリスマの変わりは不在なのです。セブン&アイグループの鈴木さんの降りた後の低迷は見る姿もなく、アクテビリティからの申し出に右往左往しているのです。要はカリスマ経営者は死ぬまでTOPに座るべきであり、その後は口開けて待っている(指示待ち)部下が残るのです。
12月11日付業界紙にナルミヤの社長のコラムに「子供のみではなく、母親の視点の重なりを見続ける音が重要との記載があり、一つの角度のみでは、マーケティングが難しいとの事でした。なるほどであり、この重なりは他の事業でも当然必須なのです。意外とできていないことが多いのです。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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