上野 君子

2020 30 Apr

ひとつの時代の終焉

新型コロナ感染が終息した後(完全な終息というより、共存のスタートといった方が良さそう)は、ニューノーマル、ニュースタンダードの時代がやってくるといわれている。

とにかく時代がガラッと変わるであろうことは、誰もが予感している。

 

この非常事態のさなか、今月4月だけで、近い親戚が二人亡くなった。98歳と100歳。共に母より少し年上の、生前、母が親しくしていた女性だ。

一人は直前までしっかり食事をとっていたが、気がついたら息をしていなかった。もう一人も意識がなくなって1週間後、眠るように。お二人とも少しも苦しまずに、眠るように、この世に分かれを告げたという。まさに大往生である。

 

完全に一つの時代が終わったのだ、と私は感じた。

大正、昭和、平成、令和という四時代を経験した彼女たち。昭和初期の恵まれた環境の中で育ち、第二次世界大戦中に青春時代、そして戦後の高度経済成長時代と共に家庭を築いた。

あちらでは親戚が集まって、さぞかし楽しいことになっているだろう。

 

これからどんな時代になっていくのか。

新しい時代において、60代がどのように仕事をしていくことができるのか。

不安はつきないが、与えられた生を全うしていくしかない。