上野 君子
アトモスフェアから伝わるもの
すっかりご無沙汰してしまった。
このブログでしか私の消息を追っていない友人知人もいるので、やはり時々は投稿したいと思うのだが、例えばFBなどの気楽さに比べると、ここのスペース(写真の見え方なども含め)にふさわしいテーマがなかなか思いつかないので難しい。
こんなおいしいものを食べた、こんな美しいものを見た、こんなことに感動した… そういうことを気軽に発信できるメディアの方をついつい優先してしまうのだ。そして、それに「いいね」と興味を持ってもらえるのはうれしい。
歳を重ねるごとに、自分の直感を信じたい、そのために日頃から美しいものを見て体験して、五感を磨きたいという思いが強くなった。
いくつになってもダメなところはいつもダメ、失敗は同じように繰り返すばかりで、まったく学習していない自分がイヤになる。
人というのは、普段、自分のことをよく知っている人ばかりに囲まれているわけではない。
全く初対面の人同士が出会って、そこから交流が生まれるというのはすばらしいが、そう多くはないのも現実だ。
いくつになっても新しい出会いを大切にしたいし、そういう出会いがある人ほど若くいられるのではないかと思ったりしている。
その人のバックグラウンドなどは何も知らない状態で、初対面の相手に興味を持つきっかけは何だろう。
見た目のビジュアル(視覚)から感じ取るものは大事だが、それは単なる入り口であって、結局はその人から漂う雰囲気、空気感、つまりアトモスフェアなのではないか。
「オーラ」という言葉はあまり好きではないが、その人からそこはかとなく滲みでているもの。趣味や価値観を含め、その人が生きて重ねてきた時間や体験などが、すべて集約されている。
この雰囲気、空気感というものを言葉にすることは本当に難しい。
五感の中ではにおい(臭覚)はかなり重要なポイントになるのではないかと思う。
おいしいものを一緒に楽しめる、味覚のセンスが合うことも大事。
いろいろな意味で人同士の人間くさいコミュニケーションがとりにくくなっている今のご時勢。私は自分の直感、いや、もっというと自分の美意識を信じて、魅力的な人と出会っていきたい。