久保 雅裕
低価格チェーンほどOMOメリットはある
GUファミリーリンクコーデのウィメンズのチュニック
以前、本稿でGUのファミリーリンクコーデについて書いたのだが、店頭立ち上がり後、長野出張ついでに様子を覗いてみた。
ウィメンズのチュニックとトドラー、ベビーのニット切り替えトップスで、なかなか凝った作りに感心したものだ。
写真上がジーユー上田店、下が長野南バイパス店、ほぼ作りは同じだ。
上田店と長野南バイパス店。いざ店内へ入ってみると、ウィメンズ、キッズそれぞれの売り場に、そこそこ目立つようにフェイスアウトで陳列されていたのだが、リンクコーデを連想させるディスプレイにはなっておらず、気付かない人も居るのでは?と。
キッズ
さらにベビーについては、オンラインのみの展開で、全くのノーインフォメーション。
少々、拍子抜けしてしまったのだが、やはり現物を見て触ってみたいという消費者は、それなりに居ると思うのだが。
せめてサンプルのみでも置いておけば、オンライン購入への一押しにもなり、受取時の再来店も促し、複数購買へと繋がるチャンスも広がる。
「オンライン購入して、返品という手があるではないか」との意見もあるだろう。だが、低価格であればあるほど、返品作業への抵抗感は強くなり、結果として、この金額だから諦めるかと顧客満足度を下げることになりかねない。
写真上がしまむら竹田店、下が日向店
さらに最近、オンラインのみでの販売を行った「しまむら」のひらがなロゴスニーカーについても同様の感覚を覚えた。こちらは大分県の竹田店と宮崎県の日向店をチェックした際だ。シューズといえば、やはりサイズ感が気になる。実店舗にサイズサンプルを置くことで、顧客視点に立ったOMO的取り組みになったはず。こちらも低価格ゆえに返品への抵抗感が高い。試し履きできれば、即オンライン購入に繋がったのだが、残念。
OMO型店舗の広がりが進む中、ユニクロ、ジーユー、しまむらほどの低価格チェーンであれば、ショールーミング的な位置付けで、ベビー服も、シューズもサンプルのみ各店に置くといった施策にした方が良かったと感じた。そんなジーユー上田店、長野南バイパス店、しまむら竹田店、日向店でのリサーチだった。
因みに筆者がコントリビューティングエディターを務めるアンコールモードでは、オンワード樫山のOMO型店舗「オンワードクローゼットストア」を取り上げているので、また別の視点から参考にどうぞ。→https://e.usen.com/encoremode/special/-omotokyo-bay.html
また旅にまつわる、こぼれ話はJournal Cubocciにて→コチラ