久保 雅裕
香港で見るべき商業施設「The Mills」に行ってみた

香港ファッションインスタイルにCFD TOKYO正会員デザイナー11人を連れて、まあ、学校の引率の先生気分で、3泊4日の香港出張に行ってきた。
香港貿易発展局が日本のデザイナーをバイヤーとして招待(渡航費と宿泊費)するプログラムのミッションを組んでくれたもので、参加を希望したCFD正会員全員が招待された。
さて、私としては20年ぶりの香港で、前回は、繊研新聞時代に担当していた『senken h(アッシュ)』の香港特集の取材だったのだが、その後の変化も気になっており、どうしても行きたかった商業施設の「The Mills(ザ・ミルズ)/南豊紗廠」を見に行ってきたのでレポートする。



小規模な屋台やサステナテーマの雑貨店(右)


デニム再生の仕組みとアップサイクル品を販売するショップ
2018年に荃湾(Tsuen Wan)エリアにオープンしたザ・ミルズは、ショップ、ギャラリー、イベントスペース、カフェ、レストランが入った複合施設で、1954年に設立された「南豊紡績有限公司(Nan Fung Textiles Factory Buildings)」の綿糸紡績工場の再生プロジェクトによりリノベーションして誕生した。個人経営の雑貨屋やハンドメイドショップ、カフェなどが入り、香港で初めて犬連れで、そのまま入れる施設として、香港の愛犬家や若者に人気のスポットだそうだ。








歴史や過去の商品などの展示も
私が注目したのは、施設の上部1/3程を占めている「六廠紡織文化芸術館(Centre for Heritage Arts & Textile(CHAT)」。旧南豊紡績工場跡ということで、中国の伝統的な紡績、繊維工芸から、刺繍などの技術を使った現代アートの展示、さらに中国の繊維の歴史について学ぶ機会(ワークショップ)などの機会も提供しているそうだ。


コンテンポラリーアートの展示は、周期的に変えている
中環(セントラル)やチムシャーツイなど中心地からMTR(地下鉄)とバスを乗り継いで、北西に30~40分ほどで辿り着ける。
香港を訪れる機会があれば、是非見に行ってみてほしい。