久保 雅裕

2020 25 May

リモート取材やショー中止で変えざるを得ない誌面

vol.47のNEW HOT CREATOR企画ページ

今月中旬、コロナショックが蔓延する中、進行させてきた『ファッション力』vol.47が完成した(※PDFでも読めるので是非)。さてその制作途中から雲行きが怪しくなり、「東京出張へ行けなくなったので、電話取材を」とか「それでは、メールでの取材対応で」と、今までには無いパターンが増え、「楽天ファッションウィーク東京」が無くなったこともあり、そのデジタル発表を取り上げる事で、東コレページ含めて、なんとか誌面を形作ることができた。
パリコレ取材を終えて、シャルル・ド・ゴール空港を飛び立ったのが3月5日。思えば、既にフランスではオーバーシュートが始まっていたのだから、まあ、なんとタイミングの良かったこと。2週間の隔離措置にも置かれず、3月中旬くらいまでは、「のほほん」と国内取材も続けてこられたのだから不思議なものだ。
さて、次号はどうしたものか?
パリ・メンズもオートクチュールも無い。
アーカイブ映像を再編集したり、再放送するテレビ番組のように、「かつてのファッション力を並べて乗り切るか?」とも思ったが、それでは2号後のvol.50記念号のネタが無くなる。などと思案しつつ、オンライン編集会議で「すったもんだ」を繰り返している。
そんな事もあり、あの偉大なる織田晃先生(大体、年配の人なら知っている(^-^;)から2016年に引き継いで、どんな感じだったかを並べてみた。
そもそも繊研新聞社時代には、『senken h』(センケンアッシュ)というタブロイド判の雑誌風ニュースペーパーを作っていたのだが、それは繊研新聞本紙とは違うビジュアル的アプローチがしたくてオールカラーの新媒体にチャレンジしたのだった。だが今となっては、その時の癖が抜けず、何かをやらかしたくなってしまう。


ファッション力編集長就任最初の号では、表紙・裏表紙で対となるビジュアルがしたくて、おまけに文字も反転させて、デザイナーの三原康裕さんとセコリ荘の宮浦晋哉さんを対極に置いた。紙面内容も対談だったので、まあいい感じ。


そうすると次の号では、どうするかっていうと、ランウェイのフィナーレでオーディエンスが皆、スマホをかざして写真やビデオを録る光景が「デジタルシフトをイメージさせるな~」と思い、表紙にはフィナーレのモデルが迫ってくる無人のランウェイで、裏表紙はモデルが並ぶランウェイと対比して魅せた。結構というか、完全なる自己満足(^-^;

次は、ユニフォームを着たペッパー君と杉野学園衣裳博物館のオートクチュールとご対面させて、これまた対比を演出。

さて、これ以上、ビジュアル表現を続けていく能力も無いので、以前アッシュでやっていた、クリエーターたちの作品発表の場にしようとvol.37から「ニューホットクリエーター」企画へと移行していったのであった。チャンチャン!
という事で、一気に表紙のみ紹介しよう。パリで活躍するモデルさんに成長した女性なども居て、少しはお役に立てたかな?