久保 雅裕
ビームス、シップス、トゥモローランドのリーダーたちが語る【リモート鼎談】「どうなる?ウィズコロナ時代のファッション業界」
左上から時計回りに、筆者、シップスの原さん、ビームスの金田さん、トゥモローランドの上野さん
今回のコロナ禍で、リモートワークにオンライン会議とデジタル化の波が一気に進んだ。筆者がコントリビューティングエディターを務めるUSEN『encoremode』でも、緊急事態宣言下や、さらには解除後のニューノーマル時代における取材活動や露出の在り方の変革を試みる必要があり、オンライン会議の中で、YouTubeを活用した新たな露出形態を試してみることとなった。
最初に企画したのは、昨年4月のローンチ時に行った「【鼎談】セレクトショップ、成長と進化の30年――有力3社のリーダーが語るこれまで、いま、これから」の再現だ。
1年前にはセレクトショップが、どのように成長し、どう時々の課題を乗り越え進化を遂げてきたのか、これからのテーマは何かなどをシップス、ビームス、トゥモローランドのリーダーに聞くという内容で話し合いの場を企画し、記事化した。しかし、あの時にはこのような事態が訪れるとは誰も想像し得なかった訳で、もう一度お三方に参集いただいて、「どうなる?ウィズコロナ時代のファッション業界」と題して率直に話をしてもらおうと思ったのだ。
ゲストスピーカーは、シップス 代表取締役副社長 原 裕章さん、トゥモローランド 店舗開発部 部長 上野 晃さん、そしてビームス 執行役員 コーポレートコミュニケーション室 室長 金田英治さん。
鼎談収録当日は5月22日ということで、前日に一都三県と北海道を除く43府県の緊急事態宣言が解除され、一部店舗では状況を見ながらオープンさせつつある時期でもあったことを付記しておく。
さて1年前の鼎談では、セレクトショップ・バンド合戦「ライブ・デ・クリスマス」の楽しい話題からのスタートだったが、今回はまず、3月から5月までの店舗の閉店状況やECの状況、取ってきた施策などを導入に語ってもらった。
さらには一部緩和により、オープンさせている店舗について、どのような点がコロナ以前と変化し、どのような点に配慮しているか。しばらくは続くだろう新しい生活様式の中で、セレクトショップが果たすべき役割。今後のファッション業界や市場、消費者のマインドの変化をどう予測するか。といったテーマに沿って話し合ってもらった。
さらにさらに番外編として、生産調整、仕入れ商品の納品の目途など今秋冬のMDについてと来春夏の仕入れの目途や枠の変化、オンライン仕入れの活用についても話を聞いた。
パート1が約20分、パート2と3が約27分、番外編が約19分と3つに分かれてアップされており、是非ともご覧いただきたい。⇒https://e.usen.com/mode/26072/
それぞれにファッションに対する愛情溢れる言葉が口をついて出てきて、前向きになる1時間だった。時々刻々、状況は変わるが変化対応できなければ、生き残れない。ファッションの楽しさを伝えるのが業界人の務めなら、そこをぶらさず、臨機応変に立ち向かっていこうと思った次第だ。