秋物が立ち上がり始める7月半ばの店頭は、真夏の暑さと同時に秋を強く意識した素材や色で季節の変化を知らせてくれます。
「秋色・夏素材」、「秋素材・夏デザイン」（袖なしや半そで）などと言われ、シーズンの移行時に実需に合わせたMD の常套手段でもありました。　
　残念ながら今年は気候不順、外出禁止などで季節感を楽しむ機会が少なかった春から初夏のウィンドウでしたが、緊急事態宣言が解除されてからのプレゼンテーションは暑苦しくないツィード、秋にも十分楽しめる麻、重ね着が可能なデザイン等で夏物の中にあっても違和感のないものが増えました。
　新しいライフスタイルに順応したとみるべきかもしれません。
　ナチュラル、民族調、スポーツ、正統派ともいえるメンズ調、ワンピースやツーピースなどのドレッシーな装いが目立ちます。
　本来ならオリンピックで盛り上がりを見せていたはずのスポーツウエアも心なしか勢いに欠けていることはいなめません。
　今後の動きを見守る必要がありそうです。