武田 尚子
2019
09
Sep
グラフィック感覚で楽しむレース
アウターウエアにもすっかり人気が定着しているレースだが、今年の夏は、街でレースの装いを見ることが減ったように思う。ちょっと飽きが来ているのかもしれない。
昔から夏といえばコットンレースというイメージだが、確かに減っている。
パリで開催されるランジェリー展を見ても、レースが多彩なのは、水着の多い春夏コレクションの「ユニーク・バイ・モードシティ」よりも、圧倒的に秋冬コレクションの1月「パリ国際ランジェリー展」に軍配が上がる。
そんな中でも目につくのは、モダンなグラフィック感覚のやや厚手のレース(ジャガード風レース)。
そういうレースを特徴とするトルコのデザイナーブランド「else(エルス)」を、パリスインターナショナルが来期から輸入販売をスタート。2008年に設立されたブランドで、パリの百貨店などにもコーナーがある。リサイクルの素材を使うことにも力を入れているという。
パリスインターナショナルが以前から展開しているフランスブランド「Lou(ルー)」も、最近はグラフィック感覚のモダンなデザインが増えている。これはワイヤー内蔵でバストをサポートするブラ。
レースだけではなく、ジャガードのエラスティックテープとの組み合わせが今の時代を感じさせる。
来春夏物の「ユニーク・バイ・モードシティ」のファッションショーでも、新しい感覚でレースを効果的に見せているランジェリーが注目された。
重ね着などでアウターウエアとして身に着けたいトップス&スカートは、スリップやキャミソールに代わるランジェリーの新しいアイテムといえる(ドイツの老舗ブランド「ESCORA(エスコーラ)」)。
レースも積極的に見せる時代になっていることは間違いない。