「国産綿復活プロジェクト」を進める「プリスティン」（株式会社アバンティ）が、同プロジェクト5年目の挑戦として、5月に「コットンバンク」を設立した。
これは「プリスティン」のお客がそれぞれ自分で育てた綿や、長い間愛用して役目を終えた「プリスティン」製品を回収することでポイントが貯まり、そのポイント数に応じて国産綿を使った特別な製品と交換ができるという仕組み。大切に育てた綿が製品の一部になることで、ブランドのとのつながりを深く感じてもらうのと同時に、ものづくりの背景や環境への貢献についても、より身近に感じてもらうことで、衣服の一生を知るきっかけになってほしいという願いが込められている。

最近は特に米問題を通して痛感させられる、この国の農作物自給率。オーガニックコットンを「着る」だけではなく、その原料を自分で「育てる」ことによって、現実を直視し、未来に向き合おうという姿勢は、まさにファッション産業の新しいマーケティングのあり方ではないだろうか。

5月下旬に開催された「プリスティン」2025秋冬物の展示会。こんな時代だからこそ、心の中に“Eden”（エデン）をというメッセージが込められていた

オーガニックコットンを中心とする魅力的な素材のバリエーションで、寒暖差に対応したレイヤースタイルが楽しめる