武田 尚子

2018 08 Mar

アダストリアのインナーウエア参入

グローバルワーク、ニコアンド、ローリーズファームなどを展開するアダストリアがインナーウエア事業に本格参入した。売上3000億円規模という次なるステップを目指す上での事業拡大の一環だ。

 

昨年6月から準備を始めていたというインティメイトアパレルブランド「bijorie(ビジュリィ)」。ブランド名にはジュエリーのようなランジェリーという思いが込められている。

 

主な販売チャネルはEコマース。会員650万人を有するアダストリア公式ウエブサイトをはじめ、315日からはZOZOTOWNでの販売もスタートする。またグローバルワークの大型店など、同社数店舗でもセレクトした展開を行う。

 

EC主力のインナーウエアということもあって、中心価格はブラジャーで3000円前後。MLのサイズ展開で対応できるノンワイヤーやブラレット中心の商品構成となっている。

今、市場で伸びている快適性重視の商品戦略だが、シンプルな機能性を追求するだけではなく、女性らしさも楽しめるデザインバリエーションに力を入れているのが特長だ。着心地のよいレース使いに背中のデザイン変化やホルターネックなど、旬のブラトレンドが満載。

 

EC主力のブランドだけあって、ビジュアルにブランドの世界感を伝えるのが不可欠で、モデルにはアーティストでもあるローレン・サイを起用。

“胸をしめつけるのは、恋だけでいい”というキャッチコピーと共に、一人の女性のライフスタイルを想わせるビジュアルをウエブで効果的に使っている。

ローンチパーティにはプレスのみならず、一般のブロガーやインフルエンサーも多く集められたとのこと。

 

商品企画や個々のデザインにとどまらず、伝え方、売り方を含めたトータルなデザインがますます重要になっているこの時代。まさに今の時代性を反映したブランディングの典型例だと思う。

​とにかくインナーウエアにとっては久々の大型ブランドであることは間違いない。