武田 尚子
2024
19
Mar
ファンタジーに満ちた刺しゅう
EXPOSEDの中の小さなブースながら、今回の「2024パリ国際ランジェリー展」でキラリと異彩を放っていたのが、新規ブランドの「LOVE & SWAN(ラブ&スワン)」。製品フォーラムの中でもファッションショーの中でも、明らかに他とは異なるハンドクラフト感いっぱいの世界観が目を引いた。
2019年にロシアでブランドがスタートしたようだが、その後、本社をアルメニアからイスタンブールに移し、2022年のニューヨーク「カーヴ」展に出展。パリには、昨年2023年7月の「カーヴ・パリ」に引き続き、今回は2度目の出展となった(ビジネスの拠点はアメリカとされている)。
まさに激動の4年であるが、「コロナのパンデミックがあったことで、人々が家でECサイトを見る時間が増えたことが、ブランドの成長を加速した」と商品企画を手がけるデザイナーのイヴァンさんは話していた。
ECをはじめ、小売への卸、そして将来は直営店を持つのが夢という。
ランジェリー、スイムウエア、プレタポルテと、カテゴリー別の展開だが、どれも夢のあるテーマやストーリーに沿った刺しゅうが施されているのが特徴で、日本の浮世絵からインスピレーションを受けたものもある。
ビーズを多用した多色使いの刺しゅうについては、「限りなく手作業に近いミシン刺しゅう」で、トルコに独自の生産システムを持ち、現地の女性たちが作業にあたっている。
各都市をモチーフにしたショーツのギフトボックスには、TOKYOも
茶目っ気たっぷりのイヴァンさん(右)と、会計や営業など経営を担当するマリアさん(左)のほほえましいカップル