武田 尚子
アツギのインナーウエア充実
かつてパンティストッキングの代名詞であった「フルサポーティ」が、来年、40周年を迎えるというアツギ。
2019春夏物展示会開催前日、同社の工藤洋志社長をはじめ、経営陣によるプレス発表会が、神奈川県海老名市にある本社屋内で行われた。
アツギといえば、レッグウエア関係の取材を密にしていた四半世紀前から、かなりのブランクを経て、最近も年に2度の展示会にお邪魔しているのだが、いつもここに伺う度に、日本の製造業の伝統のようなものが脈々と受け継がれていることにある種の感動を覚える。
プレス発表の中で印象的だったのは、同社主力のパンティストッキング(事業シェア77%)の厳しさに対し、ソックス(同6~7%)とインナーウエア(同16~17%)が順調で、今後もさらに強化する方針を示していたこと。
時代の変化、季節変動の環境の中でも、女性の美と健康にフォーカスして活路を見出していきたいとしている。
インナーウエアの中でも、堅調に伸びているのが2011年にスタートしたスポーツインナー「クリアビューティ・アクティブ」。特に2017年に加わったヨガグループが大人気で、ランと並んでリード役となっているという。何と言っても平均上代2000円はユーザーからすると魅力。
また、ファンデーションメーカーの本領発揮として、モールドブラのバリエーションをそろえた「ヌードメイク」や、昨年ブランドリニューアルを行ったティーンズ向けの「ハイジュニ」も、共に2桁の伸びを達成した。
MD方針としては、年間企画とシーズン企画のバランスに着目し、天候や気温の変化に対応している。以下、メイン企画を紹介したい。
新企画「ワーキングインナー」は、各種、身体を動かして仕事をする女性たちに向けた“働くためのインナー”ブランド
ファンデーションの基本に戻ろうという姿勢を見せる「ビューティメイク」は、“プチ補整”に着目
「ヌードメイク」はモールドカップを基本にしながら、レースタイプのブラレットや胸元をレースで覆ったバンドータイプなど、多彩な表情を見せている
「クリアビューティ・アクティブ」では、新たにウォーキングを加えた他、新アイテムとしてヨガ用ソックスも登場
丸井海老名店内にオープンして1年が経つ直営店。ヨガをメインに好調に推移している