武田 尚子

2018 05 Apr

まだまだ進む「スポーツ」トレンド

半世紀以上も慣れ親しんできた東京のはずなのに、時々、都心に出るような生活になってから、すっかりお上りさんになってしまった。特に最近の東京の街の変化は著しく、方向に迷ってちょっとしたパニックに陥ることも少なくない。

 

2020年の東京オリンピックが近づいてきた。

インナーウエアメーカーの2018秋冬物展示会の中でも、特に量販系メーカーはどこも「スポーツ」を強化している。それは数年前からの傾向ではあったが、オリンピックの機運もあって、それがまた一段と進んだという印象を受けた。

スポーツメーカーなど多くの競合がひしめく市場の中でも、ブラ機能をはじめとするインナーウエアのノウハウが随所に活かされて、しかも価格帯が手頃なのが特長だ。

 

グンゼでは、ライセンスブランド「アディダス・ネオ」に続き、やはりレディス・メンズ横断、またインナーからソックスまでトータルというかたちで、同社ならではのノウハウを活かしたスポーツブランド「アクティブスタイル」を発表。ドゥスポーツはもちろん、アクティブな人たちのライフスタイル全体をカバーするような商品構成となっている。

レディスインナーブランド「トゥシェ」でも、「アクティバランス」がプリントのバリエーションやアイテムを充実させている。

 

アツギでも、好調に推移している「クリアビューティ・アクティブ」がさらに充実を見せている。大人気のヨガをはじめ、当初からのウォーキングやランに対応したグループも強化。7ラインそれぞれに目的を絞り込んだ機能性をもたせている。ブラはもちろんのこと、ボトムも選択肢が幅広い。

 

さらに、ミネラルパウダーのアドエルムとの提携により、新ブランド「AddElm×ATSUGI」を発表。モノトーンのユニセックス感覚で、ブラやボトム、アームカバー、カーフカバーなどのコンディショニングウエアを展開し、新しい市場開拓にも意欲を見せていた。