進士 恵理子
ベルリンの一時援助金は対応がスピーディ
コロナ狂騒曲真っ只中ベルリンからです。ベルリンという土地柄フリーランス業の人は多い。彼らは文化創造者であり街を魅力的にしてきた。ファッション、アート、舞台、音楽、その他メッセでコーディネーットしてまたは現場の会場設営として、音楽、政治をテーマに活動するジャーナリストなどなど多くの友人がフリーランスを貫き独自の方法でビジネスをしている。しかしこのコロナ騒動で一切の活動ができなくなった彼らはまずは途方にくれた。特にかわいそうだったのは過去半年多くのプローベをして4月からこけら落としとなるはずだった舞台役者たちだ。春の上演は全てキャンセル、夏はどのみち公演はない。秋から仕事ができるかもまだわからない。でも稽古部屋の家賃だけは毎月払わないといけない!こんな声があちこちから聞こえた。
そこで救済措置を取ったのがドイツ政府。「アートは不可欠なだけでなく生命維持に必要なのだ」とまで強くその存在を保護する方向を打ち出した。さてそういった芸術家からビジネスマンまでとにかく経済措置をということでInvestitionsbank Berlinが一時助成金を発足している。
受付はオンラインのみ。初日はサーバーがパンクするほど殺到したらしい。個人情報、活動を証明するWebsite、納税番号、口座番号、新型コロナ影響で収入見込みがなくなったことなどを入力する。その対応の早さといったら。翌日には5000ユーロサクッと払い込まれていたという。ちなみに彼は一人で事業をやっているので5000ユーロ。
この一時援助金には二種類あって、
Soforthilfe l = ベルリンの援助金 = 2年間無利子のローン
Soforthilfe ll = ドイツ連邦国の助成金 = 返済義務なし (ただし収入として申告必要で約1/5は税金として支払うことになる)
それにしても簡単な受付と迅速な対応!現金をポンっと払ってくれるまでたった数日とか。この手の手続きはこうじゃなきゃ...って気もしますよね。
さすがベルリン話が早いです。