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2018 24 Aug

「ニューリテール」の次のキーワードが「ニューマニュファクチュア」

 こんにちは、AIR(アパレルウェブイノベーションレポート)海外コンテンツ担当のケルビンです。今週も海外市場の最新情報をお届けします。

日本の小売業界ではやっと認識し始めた「ニューリテール」ですが、中国では早くも次のキーワードが生まれました。8月23日、第1回目「中国国際人工知能産業展覧会」が開催されました。中国のテクノロジー産業をけん引するアリババグループのジャック・マー会長が登壇し、「ニューリテールの次に、ニューマニュファクチュアがカギとなり、未来の製造業は90%以上IoTの基盤で賄う」とジャック・マー会長が提唱しました。ちなみに「ニューリテール」もジャック・マー会長が最初に提唱しました。

 

 具体的に「ニュー​マニュファクチュア」の意味は「新しい製造業の型」で、「ニューリテール」の概念からの延長で、製造と小売を一体化します。ビックデータ、I.o.T(Internet of Things)、人工知能を駆使し、大量生産・大量消費の経済から脱皮し、消費者に本当に欲しい、必要な商品とサービスを提供することです。最終のゴールは実体経済(製造・物流・サービス)とバーチャル経済(EC)を融合させます。

 

 アリババグループ自体、本業のECビジネスで長い期間中国市場に君臨して来ていますが、ここ最近積極的に無人店舗開発、全自動倉庫などの領域でも惜しみなく投資しています。「ニューマニュファクチュア」を提唱する企業として、アリババグループ次の手は製造に参入することも考えられます。最終的には、製造、小売、物流すべて自社で賄い、すべてが揃った「最強」のプラットフォームになる日はそう遠くないかもしれません。引き続き、「ニューマニュファクチュア」の最新動向をお届けします。