繊維ニュース 編集部ブログ
2020
18
Feb
岐阜県は観光立県
【中部・北陸支社】国土交通省観光庁がこのほど発表した「宿泊旅行統計調査(平成30年・年間値)」によると岐阜県が海外からの宿泊者数が対前年比52%増で全国1位の伸び率となった。近隣県では愛知県が12%増、三重県では僅か2%増。岐阜県は周知の通り、海に面してなく観光客の誘致は不利と思っていただけに驚いた。
資料によると東京ー大阪を結ぶ団体客の中継地点に加えて、飛騨高山や白川郷などを訪れるために岐阜市周辺で前日に宿泊してから飛騨地方から北陸方面へ抜けていくコースが急増したためとしている。
こうした中、美濃を舞台とした大河ドラマ「麒麟がくる」も放映。県の海外戦略推進課では今後、飛騨地方だけでなく美濃の観光も加わり、海外からの宿泊者数の伸び率トップの維持を図れると意気込む。
岐阜の田舎で生まれ育った筆者にとっては、岐阜県が有名になることはうれしい。ただし、不安が付きまとう。国際的に観光で栄えた国はない。かつて、1973年の大河ドラマ「国盗り物語」が空前の観光ブームとなり、県都である岐阜市は産業育成を怠ってしまった。それだけに県は観光だけでなく、むしろ美濃、飛騨地方にある伝統産業をもっと訴求してもらいたいのだが。(聡)