繊維ニュース 編集部ブログ

2018 25 Jun

産地にて

 【東京本社】富士山に一番近い鉄道と呼ばれる富士急行。山梨県の富士吉田市や西桂町に取材に行く際に利用する。全長は大月駅から河口湖駅までの26・6㌔。標高差は500㍍という。途中駅に大学が存在するため学生が多いほか、外国人観光客も珍しくない。

 富士山ビュー特急やフジサン特急、富士登山電車、トーマスランド号など多様な種類の車両が走る。車掌によっては「もうすぐ富士山がよく見えるポイントです」と、日本語と英語で案内され、富士山の雄姿をスマホに収める姿が目立つ。

 先日も取材で乗る機会があった。特別車両ではなかったが、連結部にのれんが掛かり、どこか風情を感じる。残念ながら、その生地がどこで作られたのかは分からなかった。ちなみに富士登山電車には甲斐絹(かいき)をモチーフにした飾りが展示されているらしい。

 取材を終え、最寄り駅に戻ると電車は出た後。上りと下りの時間を間違っていた。昼時間だったので次の約束まで約1時間。たった2駅で、5㌔もない。線路沿いの国道を真っすぐ行けばいいだけ。歩くと即断した。

 距離は問題なかったのだが、上り坂が延々続いた。アポイント先に到着して尋ねると、歩き始めた駅からの標高差は100㍍以上とのこと。少しだけ“やり遂げた”感があった。取材前にもかかわらず。(桃)