繊維ニュース 編集部ブログ

2020 30 Sep

楽天の狙い

 

【東京本社】ファッションイベント「楽天ファッション・ウィーク東京」(東コレ)が1012日に開幕する。計37ブランドが参加し、13組がフィジカルなファッションショーを予定している。注目したいのはパリでショーを実施している「ダブレット」「ファセッタズム」の両ブランドが参加を決めたことだ(写真は「ファセッタズム」21春夏コレクションから)。

 ダブレットの井野将之、ファセッタズムの落合宏理デザイナーともに久しぶりの東コレ参加。ショーの模様は、ファッション通販サイト「楽天ファッション」を通じてライブ配信するが、海外で活躍するファッションデザイナーが東京で最新作を発表することに意義がある。

 東京からパリ、ミラノ、ロンドンに進出する実力派デザイナーが増える一方、東京の発信力は低下した。若手・中堅デザイナーの底上げや企業のサポート体制が長年の課題になっていた。今回は楽天が企画・実行面をサポートすることで、前述した2ブランドが参加を決めている。新型コロナウイルス感染症の収束が見えず、現在も海外で(フィジカルな)ショーを行うことは困難だ。楽天の動きは、東京回帰の流れを加速させるのだろうか。(市)