繊維ニュース 編集部ブログ

2019 09 Jan

備えあれば憂いなし

 【中部・北陸支社】今年も数カ所の恒例の新年互礼会に出席した。いずれもかつてのような1団体単独の互礼会ではなく、業種の垣根を越えた合同の互礼会だっただけに思わぬ人と出会い、懐かしげに久闊(きゅうかつ)を除した。

 ただし、今年の経営方針を聞くと猪突猛進型ではなく1歩ずつか、むしろ牛歩のごとく半歩ずつ足固めをしながら前に進みたいとの意見が多かった。

 振り返れば繊維業界の平成時代は、グローバル化の荒波を最も受け艱難(かんなん)辛苦の時代だったのかもしれない。そのせいか、新元号の祝賀ムード、五輪特需、日本で開催されるラクビーのワールドカップなど国内だけを見ると明るい材料があるにもかかわらず、グローバルにはトランプ・リスクが見え隠れし、慎重になっている。

しかし、グローバルな影響を受けるほど経営にはスピードが不可欠。その俊敏さこそが勝ち残る大きな条件だ。急激な変化に対し、瞬時に左右への進路方向の転換や、時には前に進むのではなく、後退するのも必要だ。そのためにもあらかじめ不測事象対応計画やローリング・プランを立案しなければならない。何事も、備えあれば憂いなし。どんな難局にも即座に克服することを期待したい(聡)