繊維ニュース 編集部ブログ

2019 06 Dec

デザイナーに一筋の光明

 【東京本社】11月22日の開業時には約2500人が行列を作った渋谷パルコ。館内を見ると国内外のデザイナーズブランドが充実し、ユニークな商品が展開されている。

その一方、都内一等地の商業施設ということでテナント料も高額になると推測される。そこで、パルコが編集したインキュベーション(孵化)売り場があり、デザイナーの資金的負担を軽くする工夫もあった。

3階に配置した自主編集売り場「ガイザーパルコ」には、デザイナーや新興アパレルを軸に計8組が入居。売り場の内装や造作はパルコが手掛け、集合レジ、共通フィッティングルームを設けるなど出店環境を整えた。あるデザイナーは「(平場に似た)小型店なので店装のアレンジがしやすい。資金的なハードルが下がるのは良いこと」と話す。

デザイナーにとっての晴れ舞台はファッションショーだが、課題は営業力と“売り場開拓”である。売り場でインキュベーションするスタンスは、新進デザイナーに光明をもたらすかも知れない。(市)