繊維ニュース 編集部ブログ
2020
14
Feb
メンテナンスは楽しい
【大阪本社】最近、革靴にはまってしまった。といっても、さすがに10万円近い高級革靴は手が届かないので、いわゆる“ハイコストパフォーマンス”革靴を愛好している。価格は3万円台までで、グッドイヤーウェルテッド製法、中底やライニングにも本革が使われている仕様で、アッパーの革が上質なものが狙い目となる。
グッドイヤーウェルテッド製法はソールを何度も交換することができるので、アッパーの状態さえ良ければ“一生もの”となる。ハイコストパフォーマンスと言われる理由だろう。そのためにはアッパーの革の状態を保つことが大切であり、日常のメンテナンスが欠かせない。
本格革靴を愛用するようになってから。これまで以上に熱心に靴磨きをするようになったが、これが楽しい。どうも靴磨きには脳内物質が出るような働きがあるのでは。実際に革靴マニアの多くは靴磨き中毒である。シュークリームなどいろいろと用具も試したくなり、こちらでも散財するわけだ。
ただ、メンテナンスの楽しさに目覚める波及効果も大きい。靴磨きを熱心にするようになってから、衣服でもウールのスーツやジャケット、パンツなどは着用後に必ずブラッシングするようになった。これもまた楽しい。ファッション文化の復権には、案外とこういったメンテナンス文化の再評価が必要なのでは。(宇)