船橋 芳信

2020 27 Aug

ダブルフェイスワンピース!

コロナ禍の後で!

2月以降、ブロックダウンで此処ミラノでは5月中旬まで約3ヶ月、自宅待機を強いられた。

他人との接触を禁じる此の政府発令は、破ると罰金と言う法的規則を市民に課せ、国民の健康保持の為に、経済交流さえも犠牲にし、

国を挙げてコロナビールス封じ込みに力を注いだ。

ようやく感染者の傾向が下火に入ったと思った矢先、バカンスの到来に合わせて、今では毎日、

イタリア全土で一千人の感染者,そして第2時感染傾向が強まってきている。

 生活感覚の日常化が、コロナビールス以前に戻るのかと思っていたのだが、もう以前の経済活動を取り戻す気力、

システム障害の赤ランプが点灯し始めている。

コレまでのように、見切り発車的安易な物作りでは、ヤッテは行けない事を強く認識している。

コロナはそんな日常を覆っていた'多分旨く行くだろう'と言う時間感覚でのビジネスが、

赤信号を発している。

 そんな生産システム、経済システムが破綻してるにも関わらず、旧態依然のシステムへの依存と、

現実を直視する事無く生産活動に於ける馴れ合うリピート行動、創造への挑戦、創造性の欠如というか、

市場が求めている服、アイテムへの探求不足、企画、生産、販売、それぞれの分野でのシステムが、

噛み合なくなっているにも関わらず、同じシステムの中で、未だに右往左往してしまう。

  

  コロナ禍は、そんな現状のかくれた問題を、はっきりと浮かび上がらせてくれた。

これから我々に求められている事は、どう対処するか、である。

服作りは、続けて行く。

量の販売は、求めて行かない。

我々にしか出来ない特徴のある商品構成を強調して、売り出して行くしか方法はない。

量を売って行くのではなく、服の持つ資質を売り出して行くしか道を見出せない。

洋服って何、何、何、常に自問し、投げ掛け、服の持つ資質、意味、動機、を掘り下げて行く。

一点、一点を大切に作って行き、一点一点を、売って行きたい。

直接、お客さまとコンタクトを取って、オーダーメイドに近い形での製作販売を、やって行きたい。