船橋 芳信

2019 30 May

ヴィスコンティとピエロ・トージの衣服作り!

ヴィスコンティとピエロ・トージの衣服作りと制約と!

男性観、女性観、時代を遡ると現代の感覚とは違った社会状況の中に、

男性観女性観の違いが浮き上がってくる。
文学の中で、表現されていった恋愛も、時代時代では,それぞれの恋愛の形に、
社会制約が恋愛問題を生み出している。
 今を理解する為には、産業革命以後、人々の生活観の変遷に注視する。
職を求めて集まる人々が、都市を作り上げて行く。都会に集まった人々は、
其処に消費生活を営み、都市に向けて消費物資が送り込められて、産業生活基盤が、
網の目のように広がってゆくと、都市は周辺に衛星都市を形成しつつ
都市人口を増やしてゆき、衛星都市は、衛星都市を広げつつ都市そのものが、
多くの衛星都市と繋がって、一大巨大な都市を形成してゆく。
其処に生活を営む人々は、時間と言う観念の呪縛の元に、自分の時間を、
金銭と交換しつつ、夢と幻想の中で都市生活のを営んでゆく。
この時間と金銭との交換が、基本理念として、都市生活者の生活を支配する。
 社会生活理念が、男女不平等だった時代には、
この時間と金銭交換は、男性のみに行なわれていた。
女性には、男性の伴侶として付随した存在としての社会制約が
当然の歴史的遺物として在った。女性が一個人として生きてゆくのが、
容易ではなかった時代、男性の女性観は、守るもの、崇めるもの、支配すべきもの、
としてあった。守るもの?誰からかと言うと他の男から?
崇めるもの、とはスタンダールに依る女性崇拝論者、スタンダリアンと呼ばれた、
19世紀の女性愛好者達、
支配すべきものとは亭主関白、女性を奴隷の如く扱う世間一般の亭主達、、
 女性は、おとなしく、控えめで家事と育児に励んでいれば良いと
諦観の女性たちは、今では、資本主義の発達とともに社会進出を果たしている。
現代の英雄が金、、経済を征する者となった今、其のポシションに就く女性達が
出現してきた。経済社会は、男性女性を区別出来ない両生類だから、
男と女の社会的地位の変換は何処までも進むに違いない。
数十年後の近未来社会には、性の同一化さえ、視野の中に入ってきている。
恋愛はその時、どう変化して行くのだろうか?
ファッションは、メンズ、レディースの境界は、体つきは?
LGBT,  レズビアン「Lesbian,女性愛好者」、ゲイ「Gay, 男性同性愛者」、
バイセクシュアル「Bisexual両性愛者」、トランスジェンダー
「Transugender,出生児に診断された性と自認する性の不一致」の
頭文字を取り、セクシュアルマイノリティーの一部の人々をさした言葉、
LGBTは、マジョリティになって行くだろう。
いやその言葉そのものさえ、消えて行くに違いない。
 コレクション作りを前に、色々考えた。
それでも生地,色に制約を求めて、着せたい女性像を探している。