芹澤 絵美

2020 17 May

ロックダウン解除後の戦略 in ニュージーランド

 

先週の木曜日からニュージーランド全土でロックダウンが解除されました。

解除後の政府の戦略としては、PCR検査と追跡の徹底です。

風邪症状がある人は指定された場所に電話をかけて予約し、
診察後、指示された人はPCR検査を受けるように、
という内容のチラシがポスティングされていました。

ワイヘキ島ではオネロア・ヴィレッジにPCR検査場が開設されていました。

ここから先は、そのチラシには書かれていませんでしたが、
保健省のサイトに掲載されていた戦略から私が推測したもので、

もしも陽性だった場合は自宅隔離。指定された期間経過後再びPCR検査。
検査を受けた日から遡って2週間以内に立ち寄った場所、接触した人物を報告。

という感じで、感染者の足取りを追跡出来るようにしたいようです。

カフェや洋服屋など、
アラート2になってからオープンしたショップの入り口には、
消毒液と共に来店記録名簿が置いてあり、
そこに名前と電話番号を記入するようになっており、
陽性が出た人の足取り、接触者の有無を追跡班が追跡出来るようになっていそうです。

ファーストフードなどテイクアウェイの店では、
名前と電話番号を聞かれ、レジに入力していました。

現金のやり取りはすでに禁止になっていますので、
カード会社や銀行に使用履歴を照会出来るようになっていると思います(推測です)。

このような方法は、中国、韓国、ベトナム、台湾などではすでに主流らしく、
徹底追跡で感染者の足取りを抑え、それ以上先に広がらないように、
接触者は指定期間の隔離、感染者が立ち寄ったお店などは消毒または閉店の指示、
が出るようです。

少し、監視社会的な匂いがして賛否両論あると思いますが、
ニュージーランドでは、連日感染者数一ケタ台で、
ロックダウン中の封じ込めの効果が持続しています。

ここから2週間過ぎても一ケタ台、更に1ヶ月過ぎても一ケタ台と推移するようであれば、
ほぼ、SARS-COV2は感染先を失って国内では自然消滅したと言えると思います。

この状態が、免疫不保持者が多く残され、依然感染のリスクがあるのか、
それともすでに集団免疫が獲得されていて、発症者が少ないのか、
もしくは、様々な要因から備わった自然免疫が働きこれ以上発症者が出ないのか、
どちらかよく分からない状態です。

それは開国してみれば分かると思います。

そのあたりもニュージーランドは慎重で、
まずはオーストリア=ニュージーランド間のみ鎖国解除をして、
様子を見ていくようです。

遅かれ早かれ感染が国内に広まるにしても、
数ヶ月〜数年かけて徐々に感染していくのと、一気に増えるのとでは印象が違います。

鎖国がつづく限り、観光業への打撃は続きますが、
何を重要視するかはその国次第。
私は早く鎖国を解除して欲しいですが、反論する気はありませんし、
ましてや移民なので、大人しく住んでいる国の政策に従うつもりです。

でも、風邪は引きたくないですねぇ。