山中 健
2019バンコクレポート1 アイコン サイアム
先週末、バンコクに行ってまいりました。そこで、マーケットリサーチもしてきましたので、4回にわたってレポートいたします。
今回の視察最大の目玉は昨年11月にできた「アイコン サイアム」。チャオプラヤー川岸にオープンした複合施設です。その商業エリアには高島屋も出店しています。
ここロケーションとしては、かなり厳しいところ。中心地からはチャオプラヤー川を挟んだ対岸で、その周辺はもともと家内工業や倉庫などのブルカラーエリア。コンドミニマムなどが建設されているようですが、モールを出るとその落差に驚くような風景が広がります。
と言うことで、公共交通機関で行くならBTS最寄り駅から、シャトルバスかシャトルボートです。BTS内では、アクセスの悪さを埋めるべく、シャトルバスやシャトルボートを使えばすぐという、アピールをしています。
私は、BTSサパーンタクシン駅からシャトルボートで行きました。暑さの中、チャオプラヤー川沿いで待ちます。観光客ならこれも楽しみの一つでしょう。
そして、シャトルボートを降りるときらびやかなモールが見えます。エントラスに入るとまさに別世界です。ファッションはラグジュアリーからSPAまで、ほとんどのブランドはあるのではないかと思うぐらい、国籍、グレードともに多様です。
また、日本の高島屋には「スナイデル」をはじめとするマッシュグループ、すでに進出している「オニツカタイガー」「タケオキクチ」、「Q-POT」のカフェも入っています。日本のブランドだけを集めた平場もありますが、香港などアジアブランドが多いのも特徴。シンガポールの高島屋がMDを組んだというのも頷けるブランド構成です。しかし、週末の午後にもかかわらず、客足はまばら、まだまだ時間がかかりそうです。
このモールの魅力は地下のフードホール「Sook Siam(スーク サイアム)」。水上マーケットをテーマにした内装で、観光客を魅了しています。
現時点では、まだ観光地。飲食などはいいですが、物販は土産物や記念購買だけでしょう。特にファッションは世界的なブランドもしくは安いブランドでないと厳しい。将来的にはBTSがつながるという計画もあると聞きますが、まだ先でしょう。
小売は立地が全て。これを改めて痛感した次第です。
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