山中 健

2019 27 Feb

2019 バンコクレポート2 セレクトショップ事情

欧米で純然たるセレクトショップの経営が難しくなっている一方、アジアではセレクトショップが増えています。ここバンコクでも、高感度なセレクトショップが増えています。その中で3つ取り上げてみましょう。

 

◆スィウィライ(SIWILAI)

セントラルグループ一族の男性が経営しているがこの「スィウィライ(SIWILAI)」です。セントラルグループのラグジュアリーモール「セントラルエンバシー」の5階にあります。アパレル軸のセレクトショップ、カフェ、カフェ併設セレクトショップの3つの区画で、それぞれの空間を作っています。シモーン・ロシャ、サカイ、メゾンキツネ、クリストファー・ケーンと、日本のファッションコンシャス層も気に入るようなセレクト。ロエベやデルヴォーとのコラボ、KAWSとのプロジェクトなど、世界最先端レベルの取り組みもあります。ひと昔前のアジアのハイエンドセレクトショップとは、異なる進化系セレクトショップです

 

◆オープンハウス(OPEN HOUSE)

同じ「セントラルエンバシー」の6階にある「オープンハウス」は、カルチャー系のコンセプトショップです。代官山T-SITEやユニクロ銀座店を手掛けたKLEIN DYTHAM ARCHITECTUREという東京の建築家集団が手がけた店です。書籍を軸に、アートや雑貨、また軽い衣料などを編集しています。私が行った時も、パネルディスカッションなどをやっており、知識層の支持ぶりが伺えました。

 

◆クラブ21(CLUB21)

シンガポール生まれのアセアン全域のラグジュアリーブランドの販売を手がける代理商「クラブ21」。自社編集のセレクトショップも手がけてきました。そして、今回印象に残ったのはSC「サイアム ディスカバリー」での展開です。百貨店のブランド編集平場のように世界のブランドをセレクトしています。近年バンコクのSCでは、百貨店のような平場を見かけます。その一方、従来型百貨店はどんどん古くなっています。百貨店で数々のブランド店を構えて来た「クラブ21」が、SCの中のブランド編集平場を手がける・・・。アセアンのフラットでボーダレスなビジネス環境と同社のパワーを感じた次第です。

 

これら以外にも、中高級SCを歩けば魅力的なセレクトショップが見つかるバンコク・・・。欧米だけでなく、アジアも要チェックですね。

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