山中 健
【2019春夏メンズトレンド1】ストリートトレンドは続く
ミラノ、パリのメンズコレクションの取材旅行を終え、昨日帰国しました。メンズコレで感じたトレンドキーワードを4つお伝えしたいと思います。
まず、ストリートトレンドはまだまだ続きます。というよりも、ストリートスピリットを感じるシルエットやモチーフはもはやデフォト化、つまり当たり前になっているということです。
思えば、ストリートファッションがトレンドとなったのが、90年代。その頃10代だった若者もすでに40代。彼らの価値観が多くの世代に影響を与えているので、違和感なく広がっています。そして、その価値観はラグジュアリーブランドを買う富裕層まで広がり、というよりストリートで育った若者がラグジュアリーを買う富裕層になったということでしょう。それは、欧米だけでなく、アジアや中近東、アフリカのファッション新興国も巻き込んで、買い手の世代交代が生まれているのです。
その象徴が、ヴァージル・アブローのルイ・ヴィトンの要職就任でしょう。黒人初のアースティック・ディレクター就任、ダイバーシティーの訴えなど、人々を感動させたショーですが、その大きな目的は、新たな客層へのアプローチでしょう。ヴァージルはそれに応え、彼の得意とするスタイルを直球で投げ込んでいます。
ルイ・ヴィトンだけでなく、他のブランドもストリート要素を多く取り入れ、特にコンテンポラリーブランドが多いミラノメンズではトレンドとして多くのブランドが取り入れています。ミラノメンズでは、若々しく快活なスポーツテーマをストリート視点で解釈しているものが多く、日本のミッドトレンドでも受け入られていきそうです。
(画像:ルイ・ヴィトン)
(画像:ニール バレット)
(画像:MSGM )
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