山中 健
2018年印象に残った海外ショー5選
2018年も残りわずか。そこで数回に分けて今年の印象に残ったことを綴り、来年のことも考えてみたいと思います。
まず、最初は印象に残ったショーについて書きたいと思います。あくまで私が直接足を運んだショーだけですので、ヨーロッパ、メンズ、東京に偏りがあることをご了承ください。
まずは海外で見たショーで特に印象に残ったショーを5つ選んでみました.
ラフシモンズ
ラフシモンズのショーは、大物のデザイナーでは珍しく、いつもオールスタンディング。有名人も大雑誌の編集長もみんな平等に立ってショーを見ます。意欲の高い人は早々と待機し、いい位置で見られて、遅れてきた人はショーをほとんど見られないというフラットなスタイル。今回は、メンズのナイトクラブ風演出で、ストリップにかじりつくように見える仕掛けも楽しかったです。
▼ラフシモンズのレポートはこちら
https://apparel-web.com/news/apparelweb/52698
トムブラウン
トムブラウンは、2018年からモンクレールガムブルーのショーを行わなくなり、その分トムブラウンのショーがよりトムブラウンらしいものとなりました。以前は、ガムブルーがトムブラウンの店頭商品のイメージが近い一方、トムブラウンのショーはコンセプチャル。ショーで登場したピースはほとんど商品化されていませんでした。しかし、2018年からは店頭商品とギャップはなく、皆が見たいトムブラウンを見ることができるようになっています。2019春夏は、トムらしいアメリカントラッドやプレッピーを基軸。”ジェンダーイクオリティ”を訴えたかのようなフィナーレは圧巻でした。
▼トムブラウンの記事はこちら
https://apparel-web.com/news/apparelweb/54411
MSGM
2019春夏ミラノメンズで行ったMSGMのショー。盛大、豪華とはまた別ベクトルのこのショー。オタクカルチャー炸裂のショーでしたイタリア人にずっと人気のあるアニメ「アタックユー」をテーマに選び、ショー会場はバレボールコートそのもの。今、注目されている1980年前後のサブカルチャーを取り上げたショーの中でも印象的に残るショーでした。
▼MSGMのルック画像はこちら
https://apparel-web.com/collection/milano_mens/50025
ヘロンプレストン
2019春夏パリメンズで行ったこのショー。プレゼンテーションとショーの間のような感じで、とても良いショーでした。クラフツマンシップ、ワークをテーマとし、カーペンターたちが大工仕事をする中、モデルが登場。出来上がった箱を持ってモデルがウォーキングして、それをお立ち台として使用してモデルがポージングするという仕掛けが面白かったです。
▼ヘロンプレストンのレポートはこちら
https://apparel-web.com/news/apparelweb/52698
アンダーカバー
パリコレで初のメンズショーを行ったアンダーカバー。様々な若者のグループを描いたショーでした。また、90年代の裏原ブームの一翼を担った同ブランドをが、90年代ストリートを別解釈でポストストリートの提案を行っていた点も印象的。俳優の本木雅弘さんの長男UTAがモデルとして登場して話題も呼びました。
▼アンダーカバーの画像はこちら
https://apparel-web.com/collection/paris_mens/51345
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