山中 健
2019秋冬東京FWレポート3 注目ブランド三選
東京のファッションウィークの楽しみは新しいブランドとの出会い。いいブランドが出てきても数シーズンでショーをやめてしまうことが多く、それはファッションウィークの課題ではありますが、その分新しい出会いがあるのも事実。今回のファッションウィークで私が出会ったデザイナー・ブランドで、特に注目したいブランド3つ紹介していきたいと思います。
2005年、テキスタイルデザイナー野口 真彩子と元バイヤーと佐々木 拓真によってスタートしたブランド「NOMA t.d.(ノーマ ティーディー)」。今回アマゾンファッションウィーク東京のオープニングパーティー会場で、プレゼンテーションを行いました。プレゼンテーションの冒頭では、ムービーを放映。千葉と英国で撮影したムービーは、身の回りにある小さいけど貴重な幸せを表現したもの。家族や友人との絆、近所にある自然・・・・。すっかりと広がった「ヒュッゲ」なライフスタイルを表現しているように思います。
コレクションは、コンフォートフィットのストリートカジュアル。キルティングジャケットやフィッシングベスト、バケットハットなどのアウトドアアイテムを多く採用。カラーは抑えめでシックながら、フラワーモチーフ、英国調チェックなどを大胆にあしらっています。今のムードに寄り添うようなコレクションでした。
「THE RERACS(ザ・リラクス)」は、2010年スタートしたブランド。すでに業界での評価は高く、満を持してショーを行いました。トラディショナルなアイテム、こだわり抜いた生地、センシャルなムード・・・・。タイムレスなワードローブを提案しているのが魅力です。
今回のショーも、これまで発表してきたコレクションのイメージ通りの、ニュートラルカラーを中心したコレクションでした。カラーの明度や濃度を微妙に変えたり、テキスタイルの表情を柄のように用いたりしてルックを構築。この手法によりアーガイルや細かいチェック、ノルディック柄などが大胆なものに映ります。長らく続いたロゴストリートを見てきた私にはとても新鮮。また大人の男性像を描いたブランドが、東京のファッションウィークに参加したと言う点でも印象的でした。
2017年にローンチしたばかりの若いブランド「POSTELEGANT(ポステレガント)」。「TOKYO FASHION AWARD」第5回受賞者としてショーを行いました。ショー前から、ジャーナリストの中で「見たいショー」として名前があがっていた同ブランド。期待通りに素晴らしいコレクションを発表しました。テーマを設定せずに、アウターを軸にコレクションを組み立てたという今回のショー。美しいカッティングのステンカラー、ラップコート、モッズコートなどが次々に登場し、観客を魅了しました。もともとユニセックス提案をしてきましたが、メンズモデルにも着せることで、ブランドの世界観を広げることに成功しました。
東京のファッションウィークというと、ストリート系デザイナーやミセスプレタの両極だったような印象でしたが、今シーズンは展示会などで評価を上げてきたブランドが初登場するというケースも多く見られました。このことが東京の層の厚みを増すことにつながるよう期待したいですね。
(画像:apparel-web.com、撮影:土屋航)
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