山中 健

2018 30 Jun

【2019春夏メンズトレンド4】日常、子供、ハンドクラフト・・・・広がるほっこりムード 

今回のメンズウィークで多く漂っていたのが、ほっこりとしたムードです。ダイバーシティー、デジタルへのアンチテーゼなどの社会的メッセージも、ほっこりとしたムードで包む演出が多かったように思います。この背景には、トレンド追随するよりも今の日常に馴染む服を提案したいというデザイナーの思いがあったようにも感じます。

それは服にも表れています。アイテムで言うと、普遍的なアイテムや子供服に使用されるアイテムが多く見られるシーズンでした。普遍的なアイテムで言うと、シャツ。オープンカラーシャツ人気から派生したものとも言えますが、様々なタイプのシャツが提案されています。ウィメンズ先行の抜襟シャツも目立ちました。日常にニュアンスを加えるシャツ。そのあたりがキーになりそうです。

子供服に使用されるアイテムであげると半ズボンでしょう。ショーツというより男児が穿くような半ズボンが新鮮です。丈は膝上よりさらに短めです。大人の男性にとっては難易度が高いアイテムですが、今季のムードを表すキーアイテムでしょう。カラーも、キャンディーカラーなどもムードを高めています。

(画像:ヌメロヴェントゥーノ

(画像:トムブラウン 撮影:土屋航

ディテールやデザインでは、作り手が見えるハンドクラフト的なものや、作りかけのものなどが目立ちます。ここ数シーズン、静かに流れるトレンドです。いずれも、手間暇からかかるもので、安価なブランドでは決してできないアプローチです。このアプローチを製造タグというアイコンで凝縮する手法も見られました。

(画像:メゾン ミハラヤスヒロ 撮影:土屋航

(画像:ヘロン プレストン 撮影:土屋航

 

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