生地 雅之

2018 15 Jan

年始店頭リサーチ⑤

年始1月12日店頭リサーチをしました。小職の目線による下記の印象を纏めましたので、ご一読下さい。

 

77.天王寺ミオ

相いかわらず20~30歳代のシングルやDINKS層が多いのが特長です。駅上の好立地であり、少し以前のリニューアル後も安定した入店状況のようです。1と2が分断されているのは仕方ないのですが、、、

 

78.あべのQ’S MALL

特に109のゾーンに朝から多くのヤングが入っていました、この中も全てピュアヤングのように見えるのですが、トレンドの強いブランドやベーシックなブランドまで多様性があり、面白く映っています。その他のエリアは通常のFBであり、特にここでなくてもの感があります。

 

79.あべのハルカス近鉄本店

年明けの第二金曜日であり、それなりにお客様は賑わっていました。昨年はインバウンド景気で素晴らしい業績を上げた店です。まるで一昨年前の銀座のようです。別に大きなMDの変化はありませんが、、

 

80.京阪モール京橋

リニューアル後に久々に訪問したのですが、テナントは地域密着でベーシックなお店が多く、適していると思われます。しかし、地型が悪いのは否めないのですが、僅かな3段程度の階段の多さには辟易しました。お客様の使い勝手の悪さは解消されていません。

短いコストの掛るエスカレータではなく、導線の取り方を変更してでも高さ調整し、最悪スロープ等でカバーすべきではないでしょうか?このエリアにはこの館しかないので、お客様は慣れているコトもあり我慢しているのでしょう。

近隣に雨に濡れないで行ける新施設が少しアップグレード(一般的なセントラル・テナント)でできれば果たして、、、

 

81.ルクア1100

まだまだ三越伊勢丹の後遺症が残っており、払拭出来ていません。どうせ変えるなら少しずつではなく、一気にイメージチェンジすべきでしょう。隣接したルクア本体やグランフロントとの差別化したMDはそう難しいものではありません。NEWoMANのように差別化がメインではなく、このエリアに沿った顧客密着型を意識して食をメインにするとか、、

 

82.ルクア

取り立てて変わった様子もなく、安定して賑わっています。

 

83.グランフロント大阪

相変わらず物販は見えてきません。近隣のオフィスの昼食難民が多く来店しています。

 

84.阪急うめだ本店

集客としても売上も堅調ですが、フロアの凸凹は否めません。フロア毎の活性化は望まれていると思われますが、結果出せている処と出せていない処の波が見えます。

 

今後各エリアにメンズ館が必要なのでしょうか?ターゲットを絞ったMDは必要なのですが、名古屋の松坂屋GENTAも含め、「メンズ館」という括りはこれから最高の売上と坪効率を誇る伊勢丹新宿でも必要なのでしょうか?額が大きいので触れないのでしょうが?

 

一般的に1Fは雑貨中心であり、ラグジュアリーゾンを下層階中心にして、格調を見せて上層階のボリュームゾーンへ引っ張り上げる手法は今後のマーケットに適しているのでしょうか?ラグジュアリーのお客様は当然いらっしゃるのですが、売り方の平場は適していないと思います。このままで大丈夫なのでしょうか?代理購買ではないペアの女性客の取り込みも、、

 

85.阪神梅田本店

梅田の百貨店ボリュームゾーンはこの店です、食品はいつも素晴らしい入りです。他のフロアは改装中ですが、幕も見えずに上手に工事に入っています。百貨店の素晴らしさはこの順番に改装していく計画の手順にもあります。フロア半分位になっている処も半分になっていないように見受けられます。しかし、フロア移動したショップの案内をもう少し表示した方が、、、

 

過去にも提言しましたように、このエリアで1社で百貨店2店舗は必要なのでしょうか?

過去は阪神の半分をイズミヤにと提言しましたが、上記のメンズ館を坪効率を高める絞り込みMDにて阪急本館に集約し、現在のメンズ館の西宮ガーデンズのようなFB(梅田エリアに合わせたFIVEやエストとは異なる上質のMD)にし、阪神の百貨店ボリュームゾーンを現在の阪神の縦割り半分にし、残りの半分をGMSのMDの再構築を前提としたイズミヤにとの構想も必要かと思われます。H2Oの梅田ドミナント戦略として。

 

86.大丸梅田店

梅田地区の百貨店ボリュームゾーンはこの店です。

メンズフロアのエスカレータ上がった即のバッグ売場もセールでしょうが、正面のVPスペースにはバッグ(商品のみ)山盛りであり、シーン提案も何もあったものではありません。半分位オロビアンコもあるのですが、ブランド表示も出来ていません。オロビアンコのテープを取れば何処のブランドかも判り難いのですが、この見せ方や売り方では現在の百貨店の雑貨平場苦戦も当然でしょう。残念です。先行きメンズ売場はどこに行くのでしょうか?

 

87.エクスポシティ(三井ららぽーとショッピングパーク)

この館は駅から数分掛る雨の日は濡れる立地なので、アーケードなどが必要なのではと思われます、梅田から地下鉄の延長の北大阪急行の千里中央駅からモノレール2駅に位置しており、幅広い客層をカバーしています。(交通費が意外と掛るのですが、)

 

テナントは地元専門店等も少なくセントラルチェーンがメインで、顧客にフィットしているのです。徹底した割りきりで、尖がったブランドショップやベタな部分は殆どなく、館として売上を取りに来ています。素晴らしいマーケティング&リーシング力です。

 

電車客の中高生やシニア客もそれなりにいらっしゃいますので、雨の日対策も重要です。またメインのファミリー層には車がメインですので、駐車場も最初の1時間無料程度ではとても固定客の獲得は難しいでしょう。

 

ららぽーと東京ベイのように平日4時間無料やイオンモール幕張新都心のように現在もある程度の長時間無料を継続しているのです。地下鉄駅傍の木場のイトーヨーカドーも土日祝までも最初の4時間無料なのです。これで先ず認知度を上げて新規顧客を取り込み、その後固定客への獲得が必要と見受けられますが、まず新規客の2度目が続かないでしょう。

 

千里中央駅のセルシーも改装しているようですので、現在の「陸の孤島」状態は今後継続が難しいと推測されます。もし千里中央のセルシーがここに西宮ガーデンズクラスのFBを構築すれば、EXPOCITYはもろくも崩れるでしょう。このエリアはそこそこのグレードの高い住宅地であり、商業エリアとしてもマーケットは大きいのですので、勿体内です。

 

88.大丸心斎橋店北館

本館工事中の為、こちらがメインなのですが、本館客からの売場移設も含め、お客様の誘導が出来ていないのか来客数は少ないのです。北館の将来はPARCOに代わるので、その方針は素晴らしいと思うのですが、過度期の現在の対応をもっと上手くすれば 売上の減少も少ないのではと思わせます。勿体ないです。

 

89.OPA心斎橋店

ヤングの館です。MARUIのようにエスカレータの幅が狭いのです。エスカレータ位置も壁側にあり、使い勝手も悪いのですが、しかたありません、目的買いの固定客をしっかり押さえれば活性化は十分可能です。地下鉄心斎橋駅からの地下の繋がりもあり、立地は抜群なのです。

 

90.高島屋大阪店

いつも入店客も安定しており、ここしばらくインバウンド客のプラスがあり、業績も安定しています。レストラン街(3層)はOPEN時に比べ、夕方なので閑散としていましたが、エレベータの乗ってくるお客様が今度はこの店に来ようとショッパーを持たずにいらっしゃる方達がレストランめぐりをされているのです。この様なお客様が多いなら、増やすために七福神めぐりのようにレストランのスタンプラリー(期間を長くした)もありではないでしょうか?その後に売場へも繋がる施策も、、

 

91.なんばCITY

なんば(ミナミ)のボリュームゾーンのお客様はここのゾーンで、南海電鉄難波駅高架下を有効に利用しており、過去から安定した業績を誇っています。

 

92.なんばパークス

リニューアルしたのですが地型が悪く、導線の取り方やエスカレータ位置にも課題があり、作った時から難があります。しかし、光のデモンストレーションなどの集客環境は素晴らしく、イクスピアリの大阪版でFAMILY(親子連れ)層には人気があります。物販にもう少し力を入れても、

 

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

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