生地 雅之

2021 26 Dec

GMS再興6(完)「企業は人」

企業は人(過日の「百貨店再興-6」)の加筆版です。

良く言われている言葉なのですが、中々実践が難しいのです。後継者も中々育たないのが現実です。最近は幹部育成においても、TOPが「背中を見せて黙って見習え」では誰もついて来れないのです。そうであれば後継者育成も「夢のまた夢」なのです。

よって、人それぞれの個性を見出した育成方法を取るべきとTOPにも提言しだしているのです。何十人も後継者(幹部)は不在なのですから、人によっては赤絨毯、この人には青絨毯、別の人には黄絨毯のようは違った道筋での育成も重要なのです。(絨毯の厚みは変える必要はないのですが)自分がこうだったからこの人もこの道では現在は殆ど通用しないでしょう。現実は「どんな道でも実力で上がってこい」とは言いたいのですが、実際は?

また、このコロナのような非常時(今後も続くと宣わっている人もいらっしゃいますが=それは人それぞれのお考えで否定するものではありませんが、人は楽な方に流れていくのですから収束すればそれなりに)には、GMSも百貨店も現場に精通した人にTOPを一旦原状回復までを委ね、回復してから戻す(最近の住宅のバックリースのような)方法も一考すべきではないでしょうか?

要は百貨店でいえば、外国人が来日すれば、企業の意思(WILL)とは関係なく、インバウンドは戻るだけなのです。百貨店の外商やECも同様です。「社長になりたい人は一歩前へ!」でじっとしていたら、他の人は一歩下がって、自分が社長になってしまったようなものなのです。外商やECは巣籠で百貨店層が買う場所がなくなっただけで、ECは重い物や定期的に消耗するもののみ継続されているのです。GMSも百貨店もECの強化の第一歩はそこにあり、定期購買商品にまず目を向けるべきなのです。GMSのECサイトが如何に買いにくい状態なのか!残念です。

お家騒動どころか、そんな度量が現在の経営者にあるのかは甚だ疑問ですが、また現在の営業本部長の首を挿げ替えただけで、この非常時を乗り切れる訳でもないのです。要は非常時の対応が出来るように育ててはいなかったのですから、自ら対応出来る現場主義の経営に一旦戻すべきではないでしょうか?修羅場を乗り越えてきた現場主義の経営者が当面優先され、求められているのですから。まずは火消しを!

既に某大手GMSのTOPは会長になっても院政を引いており、某大手百貨店の会長も同様なのです。また、現場実力のあるNO.2をこの非常時にTOPに上げず、火消しもままならない状況に陥っているのも大手某百貨店なのです。このような企業こそ当面現場に精通している人に仕切らせ、非常時でなくなったら戻す手法も優先されます。この度量のある経営者は不在なのですが、常にGMSも百貨店もアパレルも出版会社も大半は過去から非常時が続いているのです。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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