生地 雅之

2021 03 Dec

百貨店の再興4 「先義後利」ではなく「先利後義」でも

最近は「先義後利」が出来ていない企業も多いのが現状です。つまりお客様にサービスをしていると、利益はあとで追いてくるという先人の言葉であり、各社社是等に上げている事も多いのですが、昨今出来ている企業が稀なのです。つまり利益が戻ってきていないのです。
殆どの小売業が唱えてはいるのですが、現実は殆ど実現できていないのです。

例えば、上記ユニクロ等は高い営業利益額・率を稼いではいるのですが、TOPの指示で今回の消費税値上げをインクルーズする素晴らしい戦略に社内現場が苦悩し、ビニール袋どころか紙袋まで有料化し、「店舗引き取りは無料」というあり得ないキャッチコピーまでを使用せざるを得ない状況に陥っているのです。
先義はしていなく、後利のみなのです。現在に開発されている商品で先義なのでしょう。ここは流石にユニクロも胸を張って言える事なのです。

例えば、3000円クラスの婦人のオーバーシャツでさえ前身の柄合わせは当然ですが、ポケットやフラップまでの柄合わせまで完璧であり、百貨店アパレル並みのグレードです。百貨店納入の子供服アパレル等はポケット迄バイアスに取り、生地ロスを抑制しているのが通常です。ラルフローレン等は脇の柄合わせまで完璧ですが、流石に3000円クラスでは、、

それとは別途、何でも機械化はそれなりに素晴らしく、レジをお客様にやらせる無人レジどころか、これからは掃除どころか品出し(どの業界でもここが一番出来ていない点)までロボット対応になってくるでしょう。ここはユニクロのみでなく、今後の人間の存在意義が問われているところなのでしょう。

ユニクロに比して逆なのがイオンであり、儲かっているのはイオンモール(デベロッパー)なのですが、イオンリテール(GMS)等は苦戦の道をひた走りなのです。イオンそのものが「大きい事は良い事だ」(面を先に押さえる)戦略で、拡大戦略の一途をたどり、後で儲けようとしていても、額は企業規模である程度はあっても、営業利益率は低迷しているのです。要は儲ける力(ヒントとお金を見つける目線と拾う体力)が無いのです。

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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