生地 雅之

2022 03 Mar

成長して欲しいTOP

確かに、人は納得すれば(腹落ちすれば)動くのですが、果たして自分(経営者TOPが思う)の正義・正論のみで動くのでしょうか?
最近よく耳にするのは、経営者が成長していない(どんぐりの背比べ)事なのです。

百貨店業界のTOPは平均56~57歳位で就任されていますが、新入社員(新卒として当時22歳)にとっては入社当時の社長は雲の上の存在なのですが、どんどん社長が成長されていないように見えるのです。理由は社長がTOPに座る時の実力は昔から今までそう変わってはいないのですが、新入社員の自分が成長し、45歳程度で部長にもなるとその差は縮んでいるのです。

要は自分が成長している事に起因しているのです。良くこの事を40歳代の部長さん達にお話しさせて預くのですが、自分が入社当時から今まで(45歳として23年程度で)何人社長が変ったのでしょうか?おおよそ4~5年で1人の社長が変っているのです。小職も51歳で前職を退任する時には6人の社長に仕えていたのです。29年で6人とは1人平均4.8年程度で社長が変っていたのです。

話はここからですが、オーナー企業ではなく、サラリーマン企業では部下が成長していても、一般的に社長に56~57歳程度で就任される方は暦年そうキャリアが変わらず、入社後35年程度であり、スタッフ部門がメインか現場がメインかは別にして(どちらでも言うほど大差は無く)の年数なのです。言いたい事はほぼ同じでTOPに昇り詰めて来られた人達にそう実力の差はないという事なのです。

自社の前任のTOPと比較しても、他社のTOPと比較してもそう大きな実力の差などは第三者から見てもそう変わらないのです。持っている性格(ほとんど後天的)で社内が明るくなったり、暗くなったりしているのですが、意識しても可能なのです。この程度の差でのTOPなら、もっと研鑽・成長して預きたいと思われます。

新入社員が成長するように社長になった時は社長としては新人なのです。社長になってからも社長としての研鑽もして頂きたいので、留まっていては困るのです。部長との差も新入社員と社長との差ほど、同じくらい差を付けて頂き、部長が追いつこうとしても、その差が開く位になって頂きたいのです。それくらいの気概を持ったTOPでいて頂きたいのです。会社を回すだけで喃々と苦慮されているレベルなら残念としか言いようもなく、企業を現状維持させる程度にしかならないのでは?「難しい」と一言で片付ければ、「出来ない」という部下となんら変わらないのです。

このような見方をすると56~57歳に固執しなくても、成長しているTOPが社長を務めるべきなのです。それは40歳でも、70歳でも構わず、企業を成長させられる方にTOPに座って預く事が望まれているのです。女性でも男性でも何の関係もなく。そうすると現在の社長は成長(研鑽)されているのでしょうか?

自分で正しいと思う事を正論で延べ、部下を動かしたい事は理解できるのですが、言わなくても良い事まで表明して敵を通リ、利益を失う方向に向かう事は企業にとってはマイナスではないのでしょうか?過去にZOZOのTOPが「NET購入の商品がただ(無料)で送ってくると考える事は間違っている」と事実を述べて炎上したのは最近の事実なのです。逆に、CO2削減に寄与しないユニクロの紙袋の有料化(便乗値上げ)も問題ではあるのですが、正論は何でも通るとでも思っているのでしょうか?「清濁併せ呑む」のも必要ではないでしょうか?出来れば正論(自分の思う)で押し通したいのは当然なのですが、

自分だけの判断で会社の方針を突っ張り、自社の利益を損ねるのなら、自分で起業した会社でやって頂きたいのです。社員は現在のTOPに追いて行っているのです。その責任は?
「口は災いの元」なのです。と言いながら自分にも言い聞かせてもいるのですが、

最近はTOPが研鑽できないので、ミドルの教育(座学=理論+OJT=実践)を唱えているのです。どちらも重要なのですが、果たしてどちらからでも自社VISION(GOAL)に到達できれば(結果を出せれば)良いだけなのですから。このような「当たり前の事を当たり前のようにできる事」が難しいのは事実ですが、

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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