生地 雅之
店頭リサーチ「多摩地区」
定例の店頭リサーチが始まっています。既に3月ですので年始ではなく、通常のレポートに戻しています。
下記3館以外の「イオンモール多摩平の森、西友豊田店、MI-PLAZA河辺店(閉店後)、西友河辺店、イオン河辺店、セレオ八王子、八王子OPA、昭島モリタウン、昭島アウトドアビレッジ」等や立川地区等は年始リサーチで既にコメント掲載済みで、今回で「立川西・立川北地区」は最終です。立川南の橋本、南大沢地区までも。
147.イオンモール武蔵村山
久しぶりに行ってきました。こんなに大きかった印象はなかったのですが、とにかくでかい。それだからか駐車場も館内もがらがらなのです。大きいのは久喜からバスで行くモラージュ菖蒲もでかいのですが、まだ施設としては込み具合はましな感があります。
立川駅北口からバスに乗って渋滞もあり約50分掛り、バス代も400円近く掛る不便な場所なのです。
陸の孤島であり、近場に他のまともな商業施設ができれば危ういでしょう。
148.西友福生店
JR青梅線の拝島の先にある福生駅の駅前の割と綺麗な大型西友なのです。駅改札口から2Fにペデストリアンデッキで繫がっており、西友の2Fは「暮らしの品と日用品」(前回までは2Fが衣料品売場で、現在衣料品は靴程度)なのです。1Fが食品であり、食品の重いものは1Fからそのまま帰られる造りはまともなのです。3Fは衣料品ですが、いつも西友の衣料品は商品も見るべきものが無いのです。ここも同様なのです。
先日西友の社長のセミナーを聞いてきたのですが、素晴らしい考え方で腹落ちする内容でしたが、実践では苦労されているのでしょう。口では改善できていると言われていても、WALMARTの傘下になって合同会社になり、決算が見えていない事も改善できていると理解できない(説得力がない)のが実情なのです。EDLP(EVERY-DAY-LOW-PRICE)もプロパー対比ならともかく、ヨーカドーのHIGH&LOWのLOWに負けている(商品レベルが西友よりも高く、作りすぎているので値下げを余儀なくされている商品の値下げ価格)事が浸透しにくい理由ではないでしょうか?
EDLPの考え方は素晴らしいのですが、食品はともかく衣料品や住居関連までEDLPのスタンダードを併せているように見えて、この点が課題ではないでしょうか?お客様の目線はカテゴリーによって異なっている事に目が向いていないからなのでしょう。イトーヨーカドーもイオンも食品出身者が上層部に上がり、その視点での経営を衣料品や住居関連迄広げている事に大きな課題(自社・自店の販売量の認識不足がすべて)が見受けられます。
また、過去にWALMARTが手を出す前の西友の衣料品にお手伝いをさせて預いた時の提案で、通常1Fの食品売場に頻度高く来店されるお客様を2Fの衣料品売場に来て頂く手法として、肉や魚の掲っているチラシに1/4程度掲載して経費を持つよりも、1Fの食品売場の上りのエスカレータ脇に1坪程度の場所を衣料品で借り受け(その家賃を払ってもチラシ代よりは)ても、2FでのFAIR(セレブレイトスーツ等)を仕掛けて上層階に来て頂く手法を提案したのです。
当然食品売場のため、匂い(総菜等の食材)が付く事を防ぐ意味で、強化プラスティック等でコルトンで巻くように提案したものなのです。この件は過去のイトーヨーカドーの我孫子のエスパの1Fの食品と婦人服売場の隣接やイオン東雲店での1Fの食品売場と衣料日曜品(下着等)売場の隣接により気が付いた提案なのですが、なんと15年位前に西友に提案した内容がまだ使用されており、ここは2Fが食品売場ではないので、コルトンは巻いていませんでしたが、驚きです。
この時代に小職は西友の衣料品部長に浦安店の衣料品売場での現地改善施策を依頼され、1日掛かっての売場改善をしていた時に、棚面の最下段を床から10cmの高さにとの指示に対し、店長から埃が溜まりやすいので、20cmにされようとして、その部長と売場での大激論をした記憶も残っているのです。勿論床から10cmにはそれなりの理由が存在しており、このマニュアル通りやらないのは「売上の改善」を望んではいないとの議論でした。
今から思うに、まず売場での議論はお客様の目に触れる事になり当然NGなのですが、什器が可変式であり「できるのにやらない」事に問題があるとの議論でした。まずは「やって見る」、その検証をしてみてその件による売上の効果計測による確認後にどうするべきかに判断なのです。
売上や利益が確保できるのなら埃が溜まる事には手を掛け、掃除すれば良いのですから、確かに無人販売は基本ですが、売れない売場を作って「売れない、売れない」と言っている限りは何も進歩もしないのですから。要は「売る気が無い=売らない」と判断されても仕方のないレベルなのです。まずは「やって見る」から始めるべきなのです。
小職はこの時には沢山の売上を上げる手法を提案させて預いたものですが、西友やイトーヨーカドーでマニュアル化されずに、一部の店のみで実践されている事にも改革・改善が進行しにくい原因が包含されていると見受けられるので、「何が必要で、何が不要なのか」を見極める目線を持つ人材育成こそ企業の将来を担うのです。最近イオンがエリア毎や個店対応を区分し、ローカライズするとの事ですが、セブンイレブンの過去の「おでん」の味を東見本と西日本に区分し、売上を上げた事と同様(小売業のローカライズは当然)なのです。やり方の目線の有無がポイントですが、
149.イオンモール日の出
JR立川から青梅線で福生に行く途中の拝島から西に向かっている五日市線の途中の武蔵引田という単線の駅(乗客が電車から降りる時には釦を押してドアを開く車両)から徒歩10分程度のイオンモールなのです。館も駐車場もがらがらでした。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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