生地 雅之

2021 24 Dec

GMS再興4「PB開発」

小売業の成長は「PB開発」に尽きる
小売業は店にも、商品にも、販売サービスにも独自性が必要不可欠なのです。逆に言えばこれを無くして「存続」はあり得ないのです。
どの店も同じものを仕入れて売っていくなら、そのような店は1軒で十分なのです。過去の百貨店は隣と同じブランド・ショップでも。このリレーションで企業の特性を出していた時代もあったのですが、メーカーも同質化しているので、今やその程度では差別化も出来ていません。

ショップ(暖簾)に特長があり、グッズ(モノ)にも特長を出さなければ、お客様から見ての差別化が出来ないのです。差別化が出きなければ、同じ商品なら価格の安い方に流れるのは「自明の理」なので、一日も早く独自性の高い商材開発に目を向けるべきなのです。差別化といってもお客様にとって必要な商品が前提であり、他店と違う事ではないのです。

現在の百貨店は既に、PB開発を諦め、やりたくてもやり方を見失っているので、しばらくは手も足も出ませんが、GMSはまだまだ投資しているのです。顕在需要比率が高い分のみやり易さもあるのですが、
しかし、百貨店同様やり方が見えていなく、むやみやたらと作っているのです。
GMSとして、イトーヨーカドーもイオンリテールも他のGMSも軒並み低迷しているのですが、
リスクを持って(買取)でも挑戦しているのは、百貨店よりは上出来なのです。

但し、百貨店もGMSもアパレルも個で作る事は不可能(儲からない)なので、「マスで作った商品を個で売る」事が求められており、GMSは「マスで作った商品をマスで売る」という本来の姿に戻すべきなのです。ここを固定すれば何が欠けているのかが「浮き彫り」になってきます。売場、商品、販売の課題の発見が最優先されるのです。見えれば対策は難しくはありません。適した対策が打てるのです。これが見えれば対策は自前でも可能なのです。要は課題(ソリューション)が見えるか否か?なのです。

百貨店もGMSもPB開発が出来ないのではなく、「やり方」が間違っているのです。要はお客様の顔が見えていないので、何を作ったら良いのかが全く見えていなく、やみくもに作っては大量に残して赤字を出して処分(乱売や値引の恒常化)しているのが実態なのです。潜在需要どころか、顕在需要でさえ手中に入れてはいないのです。
マーケティングどころか、自店お客様のターゲティングに不備があるので、それ以降のマーケティングやマーチャンダイジング、マネージメントまでがすべて狂っているのです。

要は入口を間違えている(釦の掛け違い)ので、その後すべて狂っているので、結果が出ないのです。魚のいない場所(POOL等)に餌の付いた竿を入れて、釣れるのを待っているのです。釣れる訳は100%ないのです。魚のいる釣り堀が見つけられない(勿論作れない)のです。
小職の30歳代に前職で作った「座右の銘」をご参照下さい。
1.    セレクト・マーケティング(現在はターゲティング)
2.    ワイド・マーケティング
3.    セレクト・マーチャンダイジング
4.    ワイド・マネージメント
当初は上記1と2が逆であり、中々結果が出なかったので、1と2を入れ替えて上記になったのです。この変更で業務がスムーズに運び、前職のTOPが戦略を立てた営業利益率25%以上、年間仕入額の残率3%以内という高い目標値を10年間も実践で支えて来られたのです。

この様な視点でのPB開発ができれば、マーケットにHITし、お客様の声を聴いてのマーケットインのみではなく、お客様をリードするプロダクトアウト迄を意識したブランディングに通じるのです。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
弊社へのご連絡は、HOME-PAGEのお問合わせより、お願いします。