生地 雅之
店頭リサーチ「東武線沿線(都内)」
A)ARIO西新井
久しぶりに雨の日曜日に行ってきました東武線西新井西口から徒歩5分程度の立地です。昼過ぎでしたがファミリー層で賑わい、そこそこの入りでした。
B)イオン西新井店
西新井駅東口の目の前の多層階のイオン(GMS)なのです。上記アリオよりも好立地にも関わらず、食品でさえ閑散としていました。
掲店の課題はコンテンツが自店顧客に合っていない事と、イベント等のプロモーションが無い(やっているのかもしれませんが、気が付かない位のレベル)と見受けられました。土日に面白いイベントで子供が遊べる環境を模索し、GMSとは言え、この店は1日楽しめると思って頂けるように、商品面積を減少させて変更すれば、結果売上増加につながるものと考えられます。
C)イトーヨーカドー竹ノ塚店
竹ノ塚駅から徒歩10分程度にある多層階ではない掲店は、上記イオン西新井店のコメント同様です。この店の2Fの衣料品のメンズにはビジネス関連商品(ビジネスエクスパート)が無いのです。これは売上と面積バランスで削られているのでしょうが、他の売場を見ると削り方に問題もあるのでは、
例えば、売上のカテゴリー別に配分し、そのカテゴリーの中で売上の高い順に設定すれば、売上総額の高いカテゴリーの一番低いアイテムと売上総額の低いカテゴリーの高い売上のアイテム比較で、高い方が排除されていれば店としてはマイナスになっている事もあります。勿論、横串さしては店長や衣料品部長クラスが判断されているとは思いますが、本当に出来ているのでしょうか?「先にカテゴリー面積配分後にカテゴリー責任者が何を組み込むかを決めていれば問題なのです」
D)マルイ草加店
幾度かは訪店しているのですが、何時も閑散としています。確かに衣料品面積はすくなく、フロア毎に意図を持ったコンセプトも明確なのですが、ただその場所にそれを配置しただけと思える売場なのです。
このショップは何故ここに配置し、このショップの役割は何か?お伝えしたいお客様に伝わっているのか?そもそもそのようなお客様が何処にいらっしゃって、そのお客様に正しく伝わるプロモーションを打てているのかが甚だ見えないのです。「ここがすべての小売業の一番弱い点なのです」
E)イトーヨーカドー草加店
上記マルイと5Fの連絡通路では繫がっているのですが、殆どのお客様がマルイはマルイ目的であり、ヨーカドーはヨーカドー目的のお客様の様です。同様に閑散としていますが、(勿論、連絡通路も)
F)西友草加店
上記ヨーカドーから徒歩5分程度東京側に戻るのですが、1層であり看板が少なく見つけにくいのです。地元客には認識されているのでしょうが、目的買いのみなのです。食品のみの売場であり、夕方でも閑散としていました。管板経費を削減しているのか、正面玄関横の道路(駐輪場の入口のある)からも看板が見えないのです。一元客は相手にしていないとの事なのでしょうか?
G)ダイエー草加店
西友の東武線を挟んで西側にあり、2層ですが、1Fは上記西友同様の食品売場で、2Fは大半ノジマ(電機)があり、それ以外は殆どダイエーの日用品(肌着等)の売場なので、食品でさえ閑散とした状態なので、2Fはもっと酷いのです。2Fのテナントは可哀そうな位でした。(家賃でさえ払いたくないくらいの集客力なのです)
この店は2層とも食ベースにし、フードコートとファミリーの遊び場等を配置し、上記イオン西新井店のコメントのように、1日楽しめる店に変更すべきではないでしょうか?食品もWALMARTのEDLP(イトーヨーカドーのHIGH&LOWのLOWに負けるEDLP)ではなく、EDLPの味を残しての日本独自のローカライズを昇華させて生き残る道を模索すべきではないでしょうか?
H)VARIE草加(東武鉄道の駅ビル)
VARIEは東武鉄道の駅商業施設であり、核はソラマチなのですが、中々上手く行っていない事業なのです。このVARIE草加は数年前にリニューアルし、駅下北側のVARIE2のファッション系をメインに入れ替えして活性化してきたのですが、コロナで再度埋没しているようでした。
しかし、VARIE1が頑張っているうちにVARIE2の復活の準備をすべき時期なのでしょう。VARIE1(駅下の南側=東京寄り)は食品中心で、地元生鮮品も取り入れ元気な状態ですが。ここも吉祥寺アトレのロンロンのように食をベースに立ち上がれる店にすべきなのでしょう。
これからも小売業は立地に影響されるのは間違いなく、鉄道の小売業が伸びる事(売上)は明白です。後は利益がデベロッパー部分(テナント家賃収入よりも低い)よりも上回らないと、上記のように売れないテナントは余程でない限り、家賃を払えなくなること(撤退ドミナントの始まり)は明白なのです。
小売業は装置産業のため、一度作るとそう簡単には移設も出来ませんので、作る時に真剣に(現担当者は精一杯真剣にしていると宣われるでしょうが)にお客様の立場でどうあるべきかを感じて、プロの目線でどうすべきかを考えて作らないと、結果、後悔の山になるのです。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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