生地 雅之

2022 18 Apr

店頭リサーチ「常磐線・茨城」

A.イオンモール下妻
過去に車で訪館したことのある「陸の孤島」なのです。車だとまだ便利なのですが、今回は公共交通機関を利用しての訪館でした。つくばエクスプレスで守谷から関東常総鉄道というローカル電車で取手から下館へつながっているのです。

その途中に守谷があり、西側の終点の下館に向かっての途中の駅が下妻なのです、この沿線には妻と付く駅が多いのが特徴です。この駅の構内(改札口前の待合場所)には100円カラオケが設置されており、鉄道の昼のお客様は学生ばかりであり、近辺も一戸立ての住宅地ばかりで会社もあるようには見えません。需要があるのでしょうか?

下妻駅からJR関東バス等で10分程度(徒歩なら30分強)に掲店があるのです。茨城県の商業施設の面積の大きさでは2番目に該当するらしいのです。バスの本数は1時間に1本程度しかなく、タイミング悪くTAXI(往復とも)で訪館したのです。館内は閑散としていましたが、

B.イオンモール水戸内原
茨城県の商業施設(面積)ランキング1位の掲店は、上記関東常総鉄道の終点の下館に、ここから水戸線に移り、友部経由常磐線に入り水戸側の内原駅におり、水戸側に線路沿いに徒歩10分程度のところにあるイオンモールなのです。そこそこ家族連れで賑わっていましたが、ショッパーを持っている人は稀でしたが、

L字型であり、ともかく大きいのです。特に子供向けの売場は大きく、ニューファミリーを対象にしている事が浮き彫りになっています。一番奥にイオン(GMS)があり、ここもイオンの方針であるGMSは「自力でお客様を奥まで引っ張ってきなさい」という姿勢なのです。よって、イオンの手前でのUターン客が多いのです。

ARIOのイトーヨーカドーとはまるで逆なのです。よって、ARIOはモールの手前(殆どが駅から近い入口)にイトーヨーカドーがあり、奥のテナントは入れ替わりも激しく、イオンモールは奥の自社GMSがまともではないのです。どちらもGMSとしては基本が出来ていない言う事なのです。どちらが正解かは別ですが、

GMSの基本というより、小売業の基本が出来ていない事に尽きるのですが、
1.    自店のマーケティングの不備(自店顧客の顔=ニーズが見えていない)
2.    自店顧客の必要とする商品が開発(仕入れ)できていない。
3.    分かりやすい売場構成(自店顧客へのお伝えも)が出来ていない。
この3点に尽きるのです。

要は1が出来ればすべて解消するのです。販売はGMSでも重要なポイントですが、無人販売のベストを尽くしてから、それでももっと利益を確保するために有人販売まで手を出すべきなのです。

人件費が悪化して利益が出ないのなら売上だけを目的には手を出すべきではないのですが、

自店顧客データは沢山あるにも関わらず、そこから見えるものが見えていない(見ようとしていない)事に尽きるのです。

C,水戸京成百貨店
常磐線の水戸駅からバスで6分程度の市街地にある京成百貨店なのです。地方百貨店にしてはまともな造りであり、テナントもラグジュアリーブランドもそれなりに入っているのですが、やはり他の地方百貨店同様閑散としているのです。セールも少なく昔の百貨店の王道を歩んでいるのです。よく我慢しているように見えます、経営は苦しそうですが、電鉄が付いているので。

バスの中で茨城の親善大使という中年女性によるアナウンスがあり、「このような素晴らしい茨城(おそらく偕楽園他)が県外の人に何故伝わらないのでしょうか?」との事ですが、

1.まず伝えようとしているのか?(手法は?)

2.誰に伝えようとしているのか?

3.その方への伝え方のメイン手法を認識してその手法で告知しているのでしょうか?

根本的に伝わっていないとはどの位の精度を求めているのか?を圏外の方に認識されていないと言っている事が「誰かやってよ!」程度に感じられるのです。伝わるはずもないのです。

ご本人が親善大使として提案されているのでしょうか?

自社に振りかえって見て下さい。

D.AREA310(水戸駅前MYMビル)
駅前のMYMビル(1~2Fが商業メインのテナントであり、基本はオフィスビルか?)の2FにOPENしましたE-SPORTSのコーナーのAREA310(水戸)ですが、席が3~4席で画面に向かって座って遊ぶレベルであり、E-SPORTS大会も開催しているとの事です。ナムコのVS-PARKに比べても酷い物です。このようなレベルで維持していけるとは思えません。ほぼ閑散としており、告知も不足か?

E.水戸OPA
水戸駅北口側にペデストリアンデッキで繫がっているOPA水戸なのですが、夕方OLやサラリーマンの帰りにも関わらず、平日は殆ど立ち寄らない館なのです。立地は最高なのに、イオン西新井店(駅前)と同様に勿体ない使い方なのです。イオン妙典のリニューアルよりも先に手を付けるべき店なのです。

OPAはイオンの傘下なので。徹底した食の館(食品スーパーやレストラン等)に特化した方がましなのではないでしょうか?確かに物販は少なく、駅からのペデストリアンデッキで繫がっている3Fが通常の1F扱いなのです。


現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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