生地 雅之
7&Iグループのリテールメディア= 新規事業が育たない・4
日経MJに掲載されていました表題の店(ヨーカドー大森店+ARIO数十件)にリテールメディアをアナログで、大森店にと記載があったので、8月中旬に大森店とアリオ北砂に行ってきました。
数か月前から展開しているらしいので、大森店のヨーカドーの看板(従来はトリコロールの3色)を青一色にしたとか記載があったものの、屋上の看板は既に元に戻っていました。また売場も清涼キャンペーンの一環として大塚製薬のポカリスエットを当初は取り上げていたもののこれも通常の売場になっていました。大塚製薬の売場のPOPのみ青一色でしたが、
豪華なカタログとも表記されてはいましたが、タブロイド判の「はとぼん」という食メインの冊子(既に2号目)が大森店には少量、アリオ北砂には捨てるほど(来店客数の違いか、モールの方まで)残っていました。
豪華なカタログは同売場に展開しているギフトカタログ(リンベル等)の方が立派でしたが、IYにしてはチラシよりましか?
過去の住居関連事業の「住居関連SPA売り場のボンボンホームもフランフランを運営するバルスとのコラボで100店200億円構想で、数年で閉鎖していました。衣料品のアダストリアとのコラボの「FOUND・GOOD」も同様になる事でしょう。
どこの売場も商品を見ていても、買っている人は見ないのです。あの品質では?
理由はターゲットを間違っている事と、ビジネス・フローチャートが描けていないことに尽きるのです。
まず、自社・自店の来店客に買い回りでも購入してもらう事で、最初はこれで新規客を取ろうとは考えない事。何店舗展開で、1店舗年間予算いくらだから、年商〇〇億円という目論見程度では?勿論計画通り行くはずがないので、予算未達の場合の修正を加え、この積み上げが数字を作るのです。
予算(計画値)が高ければ修正予算も。
商品を正しく見極める目があれば、予算は固めにするのですが、売り場や企画に自信を付けさせ、「小さく生んで大きく育てる」のが商売の基本だからなのです。
そのためにはバイヤーの育成(教育)がマストなのです。
バイヤーはアイテム特化した教育のみでなく、テースト編集能力も身に付ける必要があるのですから、これができないと売場の編集がアイテム展開以外できないのです。
今や、アイテム展開の売場こそ埋没しているのです。
新規事業が育たないは今まで3回も記載していますが、まずは上記2点の不備に尽きるのです。我慢も必要で、即答えを求めるから潰すのです。小さくても伸びていれば。
その点イオンは我慢強い所も存在するのです。但し、一気に売場を変えてしまうので、間違った場合には傷も深いのですが、上記2点が不足している点はIYとはそう変わらないのですが。
両社とも本年2月に2回に亘ってこのブログに記載の「GMSに足りないもの」は間違いないのですが、特にその上にバイヤーの目線教育に尽きるのです。
これからは、編集能力もGMSとしてもモールとしても重要になってきており、(お客様に提案できる売場に対応するために)いち早く手を付けた企業が前を歩くのです。
最近、セブン・グループに買収案が出てきているようですが、その時点では否定はしているものの、「火のない所に煙はたたない」のですから、、」、いずれ具現化してくるのでしょう、そごう・西武を売却したので、ここぞとばかり押し寄せてくるのは明白であるのです、TOPは社内では歯牙にもかけていないようですが、NOの意思表示をし続けないといつまでも続くのです、弱みを見せたら一番弱いヨーカドーが波打ち際に来ることは、そごう・西武を手放したのですから、間違いないと提言していたものです。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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