生地 雅之

2020 13 Jul

コロナによる生産調整から見える今秋冬の施策

今年の下期(秋冬)の各アパレル等の生産調整は平均60~80%との事で、平均70%としたら、何が起きるのでしょうか?

今までの建値消化率は百貨店アパレルで平均50%を切っていますし、GMSでいえば機会ロスを怖がっている方針なので、30%を切っている(勿論期間限定10~20%OFFはセールとして)状態です。

この様な状態で生産金額が30%OFFとなると、前年並みの売上を確保できれば、百貨店では消化率は65%程度に、GMSでは45%程度に、売上額や利益は前年並みで率だけは良化するのです。つまり、供給過剰がこのコロナ下で漸く実行できる可能性があるのです。

しかし、生産金額の30%OFFは自社で売れ筋と見極めた商品以外での生産カットならともかく、止められる商品中心にカットされているのは至極当然であり、そうであれば売りにくい商品も沢山投入されてくるのです。今回とせずに、今後も自社販売実力の把握による不要生産の排除を継続していただきたいのです。そのため自社・自店の顧客マーケティングの徹底から

そのような事態の中、各社・店頭は何をすべきなのか?いままで売れ筋のフォローで数字を作ってきた販売員はこれからどうすべきか?「売れ筋のフォローが利かないから予算・前年実績には届きませんというような下記8項目の8番のような販売員は不要なのです。要は「買って頂く」から「売っていく」という姿勢に変換させなければならないのです。

このシーズンは特に、お客様のニーズ(全員が売れ筋を欲しがっている訳ではないので)を的確の把握し、それに応じた商品をお勧めする販売に戻らなければならないのです。目的(自分で欲しいと考えて売場に来てその商品がない場合)それ(ニアリー)を買っていただき、当初の商品ではないのに、それ以上の満足感を持って帰って頂ける販売に徹するべきです。

この様な販売員は店頭には沢山いらっしゃるのですが、いままで潤沢に商品があり、売れ筋中心に売っていてもある程度の売上が確保できていたのですが、これからは再度販売の原点に戻り、素晴らしい技術での販売を期待するものです。

 

現在の世の中で、「要らないのは何か?」を考えてみました。

1.経営の出来ない経営者・TOP(代表権ある取締役)

2.自分でできない事を部下に指示する経営者・TOP

3.経営者・TOPの意思を部下に判るように噛み砕いて伝達・指示出来ないミドル(代表権のない取締役から部長まで)

4.ミドルからやり方を教わっても出来ない、アレンジしてでもやろうとさえしないボトム・スタッフ(部長未満)

5.年上の部下を上手に使えない上司、年下の上司に上手に仕えない部下

6.自分の出来る事は小さくても、BESTを尽くして達成しようとする姿勢が無く、できない言い訳を探す部下(阻害要因を見つけずに、「他人の芝は青い」と言っている人)

7.見てわかる事を説明したり、ため口で話掛けてくる、後ろ手で接客する販売員

8.プロの販売員なのに、「売れ筋のフォロ―が利かないので予算が達成できない」とか、売場には商品が沢山あり、お客様のニーズは売れ筋ばかりではなく、お客様の異なるニーズを把握しようとしないで、売りにくい商品を売ろうとしない販売員

  *企画担当者も生産担当者も、工場の方達も売れないと考えて商品は誰一人として作ってはいないのです。勿論販売員の皆さんも、売れなくても良いとは思っていないのです。

  ではどうしていくべきなのか?

 

現在の企業で売上不振の原因をどう見るか?他者(天候や気温、震災等)要因にするか?自者要因とし、自分で出来る事を見つけ精度を高めるようにするかで、全く異なるのです。

上記8項目以外にも多々あるとは思いますが、「あるある」と同調されても、その後自社は自分はと振り返ってみてください。果たして、、、

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

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今回の「自社・自店の販売実力の把握による適正な企画商品と奥行きによる生産金額の設計方法については、前職で構築したマニュアルにて十分対応できるのです。