生地 雅之
年始リサーチ⑪最終
昨日(1月30日)に下記の館に行ってきました。
お客様目線のコメントであり、事情は忖度したものではありませんのでご了解ください。
1.町田小田急
食品売場もその他のフロアもガラガラです。
掲店は小田急線の駅がフロア構成に足かせであり、エスカレータも使い勝手が悪いので、中々目的地には到達できにくいハンデがあるのです。
2.町田MODI
ガラガラでした。
3.町田マルイ
下層階はそれなりに入っていました。前回リサーチ時はMODIの方が賑わっていました。
4.町田ルミネ
上記2同様。
5.町田東急TWINS(EAST+WEST)
上記2同様
6.相模大野ステーションスクエア(A+B館)
上記2同様
7.イオンモール座間
「陸の孤島」ではあるのですが、他に大きな商業施設もなく、独壇場です。そこそこ入っていました。
但し、SCにすれば少し価格ラインが高めのベルーナが売れないのか、土日限定の価格対応商品を仕入れ(色サイズ揃った商品で、セール品(1490円)を展開していました。
要はSCに入るなら、その館の枠内の価格ラインでないと浮いてしまうのです。
その館の上のラインが全く売れないのではないのですが。利益額ではなく売上額を目標するのなら、その館の平均価格よりもワンランク下で勝負すべきなのです。ユナイテッドアローズのエメルリファインズの様に最初から、売上を狙っていなく、コンセプト重視のブランドショップは別ですが、売上を狙うにはその価格ラインが館の平均値のワンランク下になる館(チャネル)を選ぶべきなのです。過去のオンワードのシェアパーク等も、
また、座間駅からは路線バスもなく、隣の駅の小田急相模大野か線違いの南林間からは。
館名をイオンモール相模原等にすればもっと地域密着意識が高まるものと思われます。
イオンモールは過去にはイオン越谷レイクタウンのアウトレットが出来た時に、アウトレットとモリとのブリッジを作られたのですが、奥過ぎて利便性が悪かったのです。
あれほど大きな商業施設では全店見て回る人等は不在で、決めたお店中心に回遊されるのです。逆にイオンモール幕張新都心は括りすぎて難しさも残っているのです。要はバランスがとても重要なのです。
小職は知人の幹部に越谷のアウトレット+モリではなく、カゼとのオーバーブリッジが重要と提言しましたら、その後10億円の決済が即おり、数年掛けて増設されました。利便性も伴いその後の売上増加に大きく寄与しているとお聞きしました。
また車メインの商業施設は偶数層が妥当とも提言し、その後の数館は2層にされていました。しかし、3層の方がコストも安いらしく戻されていますが、この点がまだ「お客様目線」になっていない証左なのです。コストは重要ですが、「お客様の利便性」を高め、来店されてこその売上なので、その上での売上等の効率を高める施策を打つべきなのです。
別途、吹抜けを多くすると反対側のお店への移動が制約されるので、吹抜けの明るさや解放感は認めるのですが、お客様の利便性と天秤にかけて、面積を縮小を提案していましたが、座間などはその意向に合わされ、買い回りがしやすい売場なのです。これも過去に記載した小さなイオンモールでTRYされていました。素晴らしいのですが、広げられていないので、それなりの理由が存在するのでしょう。
その他、様々な案を提案していましたが、迅速に対応される知人が退き、アドバイスも難しい状態です。
8.海老名ビナウォーク
過去にも記載していましたが、派手な色の施設であり目立つのですが、テナントのレベルが低く、ららぽーと海老名よりも好立地であるのにも関わらず、死んでいます。エリア内には意味不明な「七重の塔」があります。能書きはどこかに存在するのでしょうが、お客様は見てわからないモノは必要に迫られないと聞いてくれないのです。
小田急は数年前にここの活性化に乗り出すとしていましたが、コロナ下でもありSTOPしているのでしょう。小売業だけとするなら、さっさとやればららぽーと海老名まで浸食出来るのですが、
9.イオン海老名ショッピングセンター
過去にも記載しましたが、色は派手ではないのですが、ビナウォーク同様です。
10.ダイエーショッパーズプラザ海老名
レベルが低いテナントではあったのですが、どんどんテナントが抜け、今回はハッシュアッシュまで閉店セールを実施しており、西松屋と地元のミセスの専門店程度しか残っていません。
1Fは食品売場とフードコートであり、小職と同時間に入店した女性客2名も入館後即、食事されており、2Fになど目もくれていませんでした。
ここは上記9のようにイオンモールが運営していなく、イオンリテールらしいのです。徒歩3分程度の隣接であり、同じグループなのに縦割り組織のなせる業なのでしょう。
どこの業界・企業にもあるのですが、これを容認しているのは利益重視(企業財産の有効利用)に目が向いていない証左なのです。理由はそれなりに存在するのでしょうが、そこを乗り切れない企業内忖度が働いているのでしょう。残念です。
同じエリアで、どちらも大したことが無い館であり、小田急が真剣に駅前のビナウォークをリニューアルしたら、この2館は即無くなるレベルであり、小田急の遅れで息継ぎしている程度なのです。
11.ららぽーと海老名
このエリアでは一番素晴らしい館なのですが、コロナだけではなく、OPEN当初に比べ賑わいが薄れています。一番店の「気のゆるみ」なのでしょうか?
ペデストリアンデッキの2Fと食品のある1Fはともかく、3~4Fは流石に閑散としていました。
撤退店舗はそれ程でもないのですが、OPEN当時の目玉でもあった2F入口即に入った右側の「タカシマヤスタイルメゾン」も撤退し、代わりにカインズの新業態「スタイルファクトリー」が入店していました。
上記イオンモール座間のベルーナ同様、この館(SC)の顧客層に合わないテナントは撤退を余儀なくくされているのです。
自社はどこでも売れるとの思い上がりも甚だしいのです。池袋西武にセブンプレミアムを導入したり、百貨店の面積が埋まらないからとFBやSCブランドを導入する事と同じなのです。
その地域の百貨店層がシュリンクしているのなら、対応は百貨店層の面積を減らし、FBブランドのみをくくった館と2面性を持たせるべきなのです。東京大丸の東急ハンズが入っているテナントメインの側をPARCO(PARCO東京)という2枚看板にすべきと提言しているのと同義語なのです。
この海老名エリアは、小田急の駅からららぽーと海老名までの間のビナガーデンの裏側や前のムービングウオーク(動く歩道)の反対側に大きなマンションが建設されつつあり、価格も安い(3LDKで3600万円から)ので、第一期分譲は完売しているのです。
このエリアは昨年春にマスコミ関係者達とともに、リサーチしていました時に既にマンション工事が始まっており、この事態は見越されていたのです。
この状況から想定すると、小田急駅前のビナウォークのリニューアルは止めて、コレド日本橋のように、オフィスビルとマンションに変更した方が安定収入になると思われます。小売りや物販はせいぜい入り口でのショールーミング程度にすべきではないでしょうか?
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
弊社へのご連絡は、HOME-PAGEのお問合わせより、お願いします。