生地 雅之
経営
昨年11月8日経済紙にファーストリテーリングの柳井氏とユニクロ、GUの社長のコメントが掲載されていました。
柳井氏は全員経営の推進論者で、TOP1名の考え方によるべきではなく、各ポジションでの考えや発想を重要視したいとの事です。給料もそれなりに。
ユニクロ・GUの社長とも、過去の沢田さんや玉塚さんの域を出ず、新聞記事が正しければ柳井氏以上のお考えが見えませんので、沢田さんや玉塚さん同様になるように映ります。
柳井氏は自分は普通の人間と称し、「カリスマ」ではないと言われていますが、「当たり前の事を当たり前のように実行できる人がいない」中、出来る人は普通ではないのです。
要は、柳井氏は亡くなるまでTOPを続けられる事でしょう。よって部下達はいつ迄経っても、「指図待ち」なのです。
売上は3兆円を越し次は10兆円との事、目標を高めに設定して、社員を引っ張っていくのは王道であり、その手法も本人の中では既に描けているのでしょう。
セブン&アイHDGSの前TOPがコンビニは結果として2万店になる(必要な場所に出店と時代・環境に合わせて変化できる事が必要)と言われていたのです。
中々時代に合わせての変化はできないのですが、柳井氏も「変化できないのは衰退と同義語」と言われています。
しかし、上記2名にはその片鱗も現在見えません。日本は世界と同じではなく、ガラバゴスであり「その地域地域のマーケティング」が重要で、そのニーズに合わせた対応が望まれているのです。
柄物が多く売れるなら多く投入すべきなので、無理に世界と合わせる必要はないのです。できる限り少ない品番数で売上・利益を稼ぐのがMDであり、出来る人が経営者になるべきなのです。
ユニクロは現在「岐路」に立っており、過去にも記載のように布帛のMDに問題があります。手っ取り早く修正するのなら、KNIT(丸・横)のチーフを布帛のMDに異動すべきと提言したのです。勿論小職は人事権もないのですが、このまま放置すると「無印」の二の舞でしょう。無印も当初のTOPの味が失われ、埋没状態に陥りつつありますので。GUの方は経営に対する考え方が異なるように見えますが。
経営は野球の3冠(ホームラン・打点・打率)で言えば、打率であり、ホームランや打点は一度積み上げれば減るものではなく、打率はヒットを打たなければ下がるのです。維持するにはディリーのWATCHが必要不可欠なのです。二ディックの永守さんや、本田宗一郎氏などの考え方は現在にも必要なものと言えるでしょう。現在では柳井氏なのです。
百貨店の売上がピーク時の9兆円が6兆円に戻っても、衣料品の売上は30%程度であり、国内でのファーストリテーリングの売上は1社で1.5倍強なのです。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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