生地 雅之

2019 04 Nov

コレド室町テラス-2(ガイアの夜明け)

9月27日OPENの掲店に翌日行ってきました。前回の続編ですが、

台湾の「誠品生活」を見に行ってきました。OPEN初の土曜日であり、物見遊山のお客様がシニア中心に沢山訪れていました。三越日本橋のショッパーを持って、

コト中心に構成された館であり、売上は全く取れそうもなく、コレド室町1~3同様維持することが難しいと思われます。誠品生活は書店をベースにした体験型の店であり、無印良品とは異なり、売上が確保できるとは見えません。

 

導入企業は有隣堂との事であり、アジアNO.1書店との事ですが、日本の日本橋のマーケットに合ったMDなのかはまだ判りません。1年後がどうなっているのか?

10月にテレビ東京の「ガイアの夜明け」で導入までの有隣堂の経緯を取り上げていましたが、台湾の事業を持ってきてもうまく行くのかが不明です。買うのは日本の日本橋のお客様なのです。

メディアは企業や個人の言いたい事や主旨のみを取り上げてくれるわけではなく、注目されるような言葉尻の場合もあり、言葉も前後カットされると違う意味にもなることも多いので、放映されたままではないとは思われますが、

 

「いなり」専門の福岡のお店「海木」はいなりにこだわり、継続できるかは不明ですが、

しっかりと経営者の信念がうかがい知れました。三井不動産の営業の素人アイデアで、オフィス街なので、「いなり」以外にお弁当を、との依頼をしていたようですが、きっぱりと断られました。

勿論、お店の意向のみで経営がうまく行くかは別ですが、三井不動産(デベロッパー)の方がこの店の導入意図を判っていない(郊外のららぽーと程度の)意識しかないのでしょう。

 

逆に「誠品生活」の方は、導入の窓口の有隣堂の副社長は前向きであり、社長(76歳くらいの父親)と社員を口説くのが大変でした。(一般的な日本の企業です=評価はお客様がされるのですが、)

今のままでは日本の書店は立ち行かなくなるとの危機感満載で、一生懸命口説いていました。

 

社長は力技でここまでの仕上げたと見えましたが、不安部分を羅列しているだけで、この状態を脱するアイデアも表現されていませんでした。また、社員も変なプライド(我々には本屋としてここまで来たのでノウハウもあると自負)していましたが、有隣堂の書籍事業は4年連続赤字だそうです。赤字にプライドがあるのでしょうか?いかに自社、自分の立ち位置が判っていない状況なのです。現場は事業が赤字なのに運営ノウハウは経営とは別と考えているのでしょうか?

 

副社長も自社の既存事業の黒字化にアイデアがあるようには見えませんので、まずは売上が縮小しても黒字化に向け、結果(黒字)を出してからの新規事業に向くべきではないでしょうか?自業界が難しいなら丸ごと乗り換えして、消滅していく業界は捨てていくしか道はないのですから、乗り換えているようにも見えませんでした。

 

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

 

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

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