生地 雅之
オムニチャネルやEC事業は何処に行く
小売業界は、昨年まで厳しい環境下に置かれ(今年も?)、業績が悪化している企業も多く出てきています、しかし、反対には儲かっている企業も多くあります。その差は何なのでしょうか?ずばり、経営者の力量の差なのです。
昨今、小売業界はオムニ盛りです。いつでもどこでもと謡い、ビジネスにならない方向に向っています。先日ブログでも記載しましたヤマトホールディングスのEC発注商品を大森アトレでの引き取りや、ユナイテッドアローズの秋葉原駅内や品川駅内での試着をしてのEC発注など、様々な手法が用いられています。
ユナイテッドアローズの駅中対応は前述のヤマトホールディングスの手法とはレベルが違い、自らのお客様の分析が出来ています。つまりトラベルのビジネスマン、出張者を意識した商材のみであり、スーツやシャツも洗濯可能な混紡素材ばかりを展開しているのです。これならそれを必要とされる方には適した手法なのです。
また、高島屋が越境ECを始めている事もそうなのですが、日本に来られた外国人が自国に戻られ、高島屋の品質の良さを求めてサイトを開く事はあり得るのです。日本に来られた事の無い人には高島屋の認知はないのですから、、しかし、そのような人間の数がビジネスになるほど存在しているのかは甚だ疑問なのです。先行投資の目処はいつ答えが出ると推測されているのでしょうか?
小売業のオムニもそうですが、ECビジョンもまともに構成できなく、EC売上でさえまともに確保できない百貨店業界やGMS業界で、AMAZON怖さにまともな投資を判断出来ていない事には大きな課題を秘めています。まずはIT化やデジタル化を自社でどのように方向付けるのか?オムニチャネルはどこに向かっているのでしょうか?
また、EC売上を当面どの位に目標設定し、いつまで達成とするのかのビジョン設定と戦略構築が経営層にて必要不可欠です。その後、現場にその方向性やスケジュールと戦略を示し、経営層と現場でその差を直線で埋めていく戦術を討議し、それに沿って現場が粛々と進行していく事以外にGOALに到達できません。
その他、大手百貨店や大手GMSも、デジタルトランスフォーメーションとか本来の意味を理解しない独り歩きや、IT企業からヘッドハンターをして連れ込み、自社企業の現状を知らないその方に丸投げして迷走しており、TOPが連れ込んでいるので重箱の隅を突いているばかりであって、可笑しいと思ってもモノが言えなくなっている事に混乱を生じている状況も散見されます。
また、一部の大手百貨店はデジタルやオムニという言葉に踊らされ、いつまでも迷走を続けているのです。そして自社と異なる方向性のモール事業者にヒアリングしたり、丸投げしたりしており、自社の方向性を自社経営者が勉強しないでの丸投げ体質から脱却をしないと行けない状況にある事を、いつ気が付くのでしょうか?
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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