生地 雅之

2021 20 Sep

結果が出ないのは何故?

常日頃、
1.    VISIONを明確に設定し、
2.    立ち位置を確認し、
3.    1に向けて2から直線で走る
と唱え続け、基本的な考え方には間違いはないものと思われますが、
小売業(特に百貨店やGMS)及びアパレル等の結果がでていないのは事実です。
小職の結果は、営業利益率が最低5%以上(額は勿論)ですが、
経済環境がコロナであろうがなかろうが、結果を出している企業も多いのです。
出ないのはVISIONよりも自社の立ち位置の認識、つまり自社がここにいると思っている事にズレがあるので、VISIONに向かい、例えば左45度で走っても、VISIONに到達できていないのです。

立ち位置(現状認識)を見直せば、VISIONへの立ち位置からの走り方(使える経費と業務の優先順位等の判断等)は大きくは間違っていないから、結果が出ると思われます。
今や、TOPはミドルやボトムに期待せず、自ら研鑽して指示を出し、結果を出させるTOP-DOWN(責任もTOPが取る)型経営にしないと持たないと思います。日本でも一部存在していますが、
しかし、現実はTOPが研鑽しないで、ミドルからのボトムアップを待ち、新しければ〇を付け、実行させているのですが、結果が出ていないとミドルにXを付けているのが実態なのです。

自社の立ち位置の認識は、過去のデータなのですが、しかしこれが財産なのです。新しい未来のデータはないのですが、過去のデータで既存客の実態を解析し、既存客に向けての施策が、やる前に妥当か否かを推測してから、手を出さないと「失敗の山」なのです。
せめて、既存客(大半)向け施策が
1.即やるべきこと
2.やるべきでない事
3,やって見ないと判らない事
に区分し、2でさえ手を出している状態なのですが、過去のデータを解析すれば、見分けられるのです。

まず、データの解析がまともでない事を認識すべきなのです。認識できていれば既存施策に失敗はないのですが、まともな解析が出来ていないのです。データは施策に必要なデータは何かを認識し、必要で手にあるものはどのくらいなのか?不要なデータを捨て、必要で欠けているデータを収集し、結果施策に必要なデータとして揃え、解析し、施策の妥当性を見極めるべきなのです。(この小職のブログの2回前9月6日付をご参照下さい)
この部分の解析に不備があり、自社の立ち位置の認識に不備があり、そこ(間違った立ち位置)からVISIONに向けて走っても、VISIONと違う処に到達し、結果が出ていないのです。
最初の上記2を見直して、妥当であれば1か3がずれているのです。要は結果が出ていないのは事実なのですから、課題を発見するために、一つ一つ確認して、課題(阻害要因)を潰していくべきなのです。

小職からみると、各社のVISIONは割と明確で、幹部各位に少しの違いがあってもそう差がないのです。また、走り方もキャッシュフロー不足の中、優先的に実施する手法の選択順番もそう間違いはなく、結果的には、一般的・第三者的に見ると、現状の立ち位置の認識不足が殆どに見えており、ここを見直し手を付ける事で結果が出せるものと考えます。
この考え方は上記1~3を過去から言い続け、「結果が出ていないのは何故か?」を考え続けた結果なのですが、こんな単純な事が結果を出す近道なのです。「当たり前のことを当たり前のようにこなす」〈繊研新聞16年12月6日付「地方・郊外百貨店の再生への道」の内容としての寄稿文をご一読下さい)事が求められているのです。
ビジネスを難しい難しいとこねくり回す事ではなく、シンプルに「それで儲かっているのか?」(繊研新聞21年6月15日付「それで儲かっているのか?」の寄稿'文をご一読下さい)との自問自答がすべての改革・改善の道へ誘うのです。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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